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イスラエル首相が10年ぶりにエジプトを公式訪問

エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領とイスラエルのナフタリ・ベネット首相。13日、シャルム・エル・シェイクにて。 (AFP)
エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領とイスラエルのナフタリ・ベネット首相。13日、シャルム・エル・シェイクにて。 (AFP)
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14 Sep 2021 12:09:09 GMT9
14 Sep 2021 12:09:09 GMT9
  • エルシーシ大統領とベネット首相は「和平プロセスを復活させるための努力」について協議する
  • イスラエル首相による約10年ぶりのエジプト訪問

カイロ:イスラエルのナフタリ・ベネット首相は13日、エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領と会談した。ユダヤ人国家の首相による、10年以上ぶりの北アフリカ、エジプトへの訪問となった。

エジプト大統領府のバッサム・ラディ報道官によると、エルシーシ氏は紅海のリゾート地、シャルム・エル・シェイクにベネット氏を招待し、イスラエル人とパレスチナ人の間の「和平プロセスを復活させるための努力」について会談した。

アラブ世界で最多の人口を抱えるエジプトは1979年、数十年にわたる対立の末、イスラエルとの平和条約に署名した最初のアラブ国家となった。

5月にエジプトは、犠牲者を出した11日間の激しい戦闘が起きたことを受け、イスラエルとガザ地区を支配するパレスチナのイスラム原理主義組織、ハマスとの間の停戦を仲介する上で重要な役割を果たした。

エジプトはハマスと、その敵対関係にあるマフムード・アッバース氏率いるパレスチナ自治政府の指導者を定期的に受け入れている。その一方で、外交、安全保障、経済においてイスラエルと強固な関係を維持する。

イスラエルのヤイル・ラピッド外相は12日、「終わりのない暴力の応酬」の解決を目指し、ハマスが攻撃を停止することを条件にガザ地区の生活条件を改善し、新たなインフラを構築することを提案した。

しかし、「エジプトの協力者による支援と関与がなければ、そして彼らが関係者全員と意思疎通をはかることが出来なければ、それは実現できません」とラピッド外相は述べた。

ベネット首相の訪問は、アッバース氏がエルシーシ大統領との会談のためにカイロに滞在していた約10日後に行われた。

カイロを拠点とするアナリストのナエル・シャマ氏は、13日の会談は、「両国間で高まる安全保障と経済面の結びつき、そしてガザの状況に対する双方の懸念といった点を考慮すると、重要な一歩を踏み出したといえる」とAFPに語った。

それはまた、「イスラエルとパレスチナ自治政府間の政治交渉を復活させるというエジプト政府の計画」とも一致する、と彼は付け加えた。

エジプトの大統領とイスラエルの首相による最後の会合は、ホスニー・ムバラク氏がベンヤミン・ネタニヤフ氏を招待した2011年1月にさかのぼる。ムバラク氏が市民革命により退陣する数週間前の出来事だった。

その後の政治混乱の中で両国の関係は悪化し、2011年にはカイロのイスラエル大使館の周辺で抗議行動も行われた。

エジプトのイスラム教徒、ムハンマド・ムルシー大統領による2012年からの1年間の統治もまた、イスラエルが彼の所属するムスリム同胞団とハマスとの緊密な関係に疑いの目を向けていたこともあり、冷え切ったものとなった。

エルシーシ氏は再びエジプトを、安定のための地域の防波堤として位置づけた。ムバラク氏が追放される前に彼が頻繁に監督をしていた和平サミットを反映したものだ。

イスラエルとエジプトは、中東における米国の主要な二同盟国であり、米国による軍事援助の最大の受益者であり、安全保障問題に協力して取り組んできた。

エルシーシ氏は2019年のCBSとのインタビューで、エジプト陸軍がイスラエルと緊密に協力し、情勢の不安定な北シナイ県で「テロリスト」と戦っていたことを認めた。

彼はエジプト政府による「イスラエル人との幅広い協力」を強調した。

こうした関係は、1967年の第三次中東戦争でイスラエルが占領したシナイ半島の主権を、エジプトが奪還した後に発展した。

エジプト軍は何年もの間、シナイ半島において主に過激派組織、ダーイシュの現地の関連組織が主導する反政府暴動と戦ってきた。

二国はエネルギー分野でも関係を深めてきた。昨年以来、エジプトはイスラエルから天然ガスを輸入して液化し、欧州に再輸出している。

ベネット首相の訪問は、エルシーシ氏がネタニヤフ氏と保った「長年の協力関係」の流れに連なるものであると、エジプトの外交政策に関する書物の著者であるシャマ氏は述べた。

右派で信仰心の強く国家主義者であるベネット氏が6月に首相に就任したことで、12年間執権したネタニヤフ首相はその座を退いた。

「エジプト政府は、パレスチナとイスラエルの紛争を安定させる上で同国が不可欠な役割を担っていると、バイデン政権に再びシグナルを送っているのです」とシャマ氏は語った。

現地のエジプト国民の感情もまた、エルシーシ政権下で反体制派に対するより厳しい取り締まりが行われていることもあり、イスラエルに対して断固として敵対することはせず、和らいだものとなっている。

「エルシーシは反体制派を手なづけ、他の政治運動を吸収することに成功したのです」と、カイロ大学で政治学を教えるムスタファ・カメル・アルサイード教授は述べた。

イスラエルは昨年、ドナルド・トランプ政権の支援の下、アラブ首長国連邦、バーレーン、モロッコ、スーダンとの国交正常化協定に署名した。

AFP

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