
アンマン:シリアの防衛相はシリア軍がヨルダン国境近くの反乱軍支配地域を占領したことを受け、アンマンで日曜ヨルダンの軍司令官と会談を行ったと国営通信社が報じた。
ヨルダン軍と繋がっているニュースサイトのハラ・アクバルは、ヨルダンのユーセフ・フネイティ軍統合参謀本部議長とシリアのアリ・アユーブ軍司令官の間の会談は「二つの兄弟国家の国益に資するよう国境警備の領域における協調を強化する」ことを目的に行われたと報じた。
シリア南部における最近のシリア軍の攻勢は2018年に政府軍がナッシブの国境検問所を含む国境沿いの広範な地域を制圧して以来最大なものとなっている。
ヨルダンとの国境検問所は2018年、シリア政府軍の支配下に置かれた数カ月に再度開放された。この場所はシリアの反乱軍が2015年に制圧し、ダマスカスの政府のライフラインを遮断し、シリア、ヨルダン、レバノン、湾岸の産油国との間の主要な貿易ルートを中断させた。
アユーブ軍司令官の訪問は、何週間にも及んだ戦闘を終えるためのロシアの仲介による停戦の一部としてシリア軍が反乱軍支配下にある不安定な南部の都市ダラアに入った約2週間後に実現した。その後の数日で、シリア軍は反乱軍が支配するダラア近郊のいくつかの村の一部を制圧した。
直近のシリア軍の攻勢により、南部シリアのすべての地域が完全に政府の支配下となる。
ヨルダンの国営通信社ペトラは、フネイティ軍統合参謀本部議長とアユーブ軍司令官は国境警備、シリア南部の状況、テロとの戦い、麻薬密輸への取り組みについて語り合ったと報じた。
シリアの国営テレビ局は、この会談はヨルダン軍司令官の招待により行われたものだと報じ、アユーブ軍司令官には軍の最高位の高官らが同伴したと付け加えた。また、会談では「テロとの戦いと国境警備」を中心に協議されたと伝えた。
ヨルダンはシリアにとって親密な西側の同盟国であり、激動する中東において安定の地域と長らくみなされてきた。同王国は650,000人以上のシリア人難民を受け入れている。
今月に入って、レバノン、シリア、ヨルダン、エジプトの大臣らはアンマンでの会談の後、エジプトの天然ガスはパイプラインの保守および10年前に中断された合意の見直しを経たのち早ければ来月にもヨルダン・シリア経由でレバノンに到達する見通しだと述べた。
AP