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ベイルート爆発事件の被害者家族、批判が強まる判事を擁護

レバノン首都ベイルートで停電の暗闇の中に見える壊滅状態の港湾地区。(ファイル/AFP)
レバノン首都ベイルートで停電の暗闇の中に見える壊滅状態の港湾地区。(ファイル/AFP)
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17 Oct 2021 12:10:08 GMT9
17 Oct 2021 12:10:08 GMT9
  • 被害者家族が発表した声明は、彼らの広報が金曜日にソーシャルメディアに投稿したタレク・ビタール判事の辞任を要求する動画の真意を否定する目的があるとみられている
  • この広報からコメントを得ることはできず、何らかの圧力を受けて動画を作成していたのかは不明である

ナジャ・フーサリ

ベイルート:ベイルート爆発事件の被害者家族は土曜日、悲劇的事件に関する捜査を指揮する判事の支持者と同氏の辞任を要求するグループが首都で衝突し、死者が出る事態となってから幾日しか経過していない中、改めて同裁判官への支持を確認する声明を発表した。

被害者家族が発表した声明は、彼らの広報が金曜日にソーシャルメディアに投稿したタレク・ビタール判事の辞任を要求する動画の真意を否定する目的があるとみられている。

家族側では、イブラヒム・ホテイト報道官は彼らと協調しておらず動画の投稿には驚かされた、と述べている。

そのうちの数人はホテイト氏が原稿を読み上げる形であったため、この動画が「脅迫されて撮影されたのでは」と疑っている、という。

家族側代表の1人ウィリアム・ナウン氏は「彼を責めることはできない。これは彼の言葉ではなく、また彼はヒズボラの管理下にある区画に住んでいるのだ」と語った。

ベイルート市街では木曜日、ビタール氏の任務のあり方について互いに争う集団の間で銃撃戦が発生し、死者少なくとも6名、負傷者数十名が出ていた。 

レバノンのヘンリー・エル・フーリー法相は土曜日、ビタール氏への支持を明らかにし、同判事は事件の捜査に関して尋問が必要な人物を誰であるに関わらず召喚する権限を持つ、と述べた。

さらに報道によれば法相は、自身にはビタール氏を罷免する権限が無く、そうしなければならない圧力もない、と語ったという。

土曜日にナジーブ・ミカティ首相と最高司法評議会会長スハイル・アブード判事、検事総長ガッサン・オウェイダット判事、およびエル・フーリー法相が集まって会談し、ビタール氏について話し合った。

その席では来週火曜日に最高司法評議会にビタール氏を招いて会談を持つことが決められた。

ある司法筋はアラブニュースに対して「アブード判事には現状の打開に向けて政治的なアプローチではなく司法を用いる決意がある」と語った。

閣僚評議会には港爆発事件の捜査からビタール氏を罷免する権限がない。同氏の罷免と後任捜査担当官の任命には法相および最高司法評議会の許可が必要とされている。

ミカティ首相は会談中「事件の真相についての資料は全て、有能な司法の指揮下にある治安機関が管理している」ことを強調した。

首相官邸によると、ミカティ首相は政府が「捜査資料に干渉することをあえて避けており、司法当局は必要適切な手段を全て講じなければならない」とも語ったという。

ヒズボラおよびアマル運動所属の閣僚らは、2つの要求が受け入れられない限り一切の閣僚会議への出席拒否を決めている。その1つめは爆発の捜査からのビタール氏罷免であり、2つめは木曜日に発生した死者を伴う銃撃戦の容疑者を拘束することである。両グループは暴力の背景に政党レバノン軍団が関わっている、と訴えている。

ビタール氏は大臣3名を彼らに免責特権が無い時期に召喚していた。アリー・ハッサン・ハリール元大臣に対しては召喚に応じなかった罪で当事者不在のまま逮捕状を請求した。

レバノンの主要紙アンナハールは、国会議員のうち数名が「治安機関から忠告を受け、市街地で危険な目に合うことを避けるため自宅待機していた」と報じた。

政党レバノン軍団メディア広報部長チャールズ・ジャブール氏はアラブニュースに対して「確かにレバノン軍団の国会議員に対して忠告があった。彼らは暗殺・殺害される恐れがある。これらは以前ヒズボラの常套手段であった。現状起こっている危機的問題を解決するにはヒズボラが所持する武器を政府に差し出さなければならい。その時が来たのである」と語った。

同氏はまた、ビタール氏の任務と司法の独立性を擁護しながらもヒズボラの要求に応じてビタール氏を司法捜査の担当から外そうとするミシェル・アウン大統領が直面する恥についてもコメントした。同氏は「大統領は司法を遂行するという義務を全うしなければならない。このことが我々の初めからの要求であり、そのことについて妥協するつもりはない」と述べる。

自由愛国運動所属のアサード・デルガム議員は、同運動とヒズボラにはベイルート爆発事件に関して軋轢が生じている、と語った。

同氏は「ヒズボラの目的が特定の現実を変え力ずくで主観を押し付けようとすることであるならば、その実現には注意事項をともなうだろう。緊迫した状況が続けば、それはヒズボラと我々の運動の関係にも必ず影響を与える。なぜなら、最前線で力を持つだけでは充分でなくなく、基地にある戦力も力強くなければならないからだ」と話す。

2020年8月4日に発生した爆発では200人以上が死亡した。さらに数千人の負傷者を出し、首都の一角を壊滅させていた。

 

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