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イスラエルの労働許可証を申請するパレスチナ人が増加

ガザ地区南部のハーンユーニスの野外でパンをこしらえる女性たち。(AFP)
ガザ地区南部のハーンユーニスの野外でパンをこしらえる女性たち。(AFP)
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18 Oct 2021 04:10:42 GMT9
18 Oct 2021 04:10:42 GMT9
  • 2007年にハマスが軍事力でガザを支配下に置いて以来、イスラエルはガザを包囲して外部との交通を遮断し、パレスチナ人の経済状況は悪化している

ハゼム・バルーシャ

ガザ市:イスラエル国内での労働許可を申請するためにガザの商工会議所本部前にパレスチナ人数千人が集まっていた。マフムード・アル・ダクニ氏もその一人だ。

年齢層も経歴もさまざまで、学位保持者もいるこの建物の外に群がる人たちは、許可証申請のための承認をイスラエルから得ることを願っていた。許可証があれば、エレツ検問所を通過してガザの悲惨な経済的現実を逃れることができる。

2007年にハマスが軍事力でガザを支配下に置いて以来、イスラエルはガザを包囲して外部との交通を遮断し、パレスチナ人の経済状況は悪化している。

2020年5月に交わされた前回の戦争以来、イスラエルの規制で状況は悪化している。

6人の子供を抱える33歳の建設労働者であるアル・ダクニ氏の場合、その戦争以降に仕事をした日は数日で、「手の指」の数の範囲に収まっているという。

「イスラエル国内で労働するとガザよりも実入りがよい。イスラエルなら1日に300シェケル(93.12ドル)以上の収入になる。しかし、ガザでは労働者の日給は50シェケルどまり、労働時間は長く状況も悲惨だ」

労働許可証を得るために、アル・ダクニ氏は他の人たちと同じように商業会議所で商業登記する手に出た。イスラエルの承認の前提となる、商人であることを証明するためだ。

アル・ダクニ氏は商業登記の納付手数料を借金した。「みんなそうしている。イスラエルはこれを労働許可証とは呼ばず、商人用の許可証としているが、現実には許可証を手に入れた人たちはイスラエル国内で労働するために使用している」

マフムード・ハニーヤ氏は友人4人と同じ手段に訴え、費用を分担して、商業登記を行った。「一人1,700シェケル支払った。この額はイスラエル国内で働いて取り戻したい」

45歳になるハニーヤ氏はエレツ工業団地で仕立て屋として働いていたが、ハマスがガザを占領し、完全に職を失った。

8人家族を養っているハニーヤ氏は、家族の生活必需品を購入するために、割賦で自動車を購入してタクシー運転手をしなければならなかったという。だが、これは負担になった。ほとんどの住民の経済状況が悪かったためだ。

「毎日朝6時から夜まで車に乗って働いたが、収入額が家族の基本的欲求を満たせない日は多かった。子供たちにまともな暮らしをさせてあげたいだけなのに」

労働許可証を手に入れようとする人たちの動画がソーシャルメディアで流れていた。その人たちは怒りをファタハとハマスに向け、ガザを苛んでいる危機に責任があるとしていた。

あるクリップでは、30代後半風の男性が、自分は2009年に大学を卒業し、妻は今年卒業したが、2人とも仕事を得る望みがまったくないと語っていた。

「大学の学位は分断のせいで役に立たなくなった。政治的な派閥に属していない人にとっては特にそうだ」

現在エジプトは、今年5月の11日間戦争に際して同国がまとめたハマスとイスラエル間の停戦合意を確実なものにすべく取り組んでいる。だが、エジプトによる調停はまだ両当事者の歩み寄りに結実していない。

イスラエルの公共ラジオによると、ガザ地区のパレスチナ人労働者に付与されるイスラエル国内での労働許可は総数で7千件だ。8月には、労働者・貿易業者約5千人が許可証を取得していた。

2019年にイスラエルは初めてガザ住民に労働許可申請書の提出を認めた。2000年の第2次インティファーダ前はガザ地区からイスラエルに出稼ぎに出る労働者数は12万人に上っていた。

現地のデータによると、当時、これらの労働者の労働はガザ地区のパレスチナ経済の約20パーセントを稼ぎ出していた。

商業会議所によると、イスラエルとヨルダン川西岸地区での労働許可の申請受理件数は1日で約10,447件だった。

ガザの労働省は、「15年連続の包囲と遮断や検問所閉鎖政策のためにガザの失業者数が前例のない数に達したことの責任」を訴えている。

許可証の申請者は何点かの基準を満たす必要がある。26歳から60歳までの失業中の既婚者で、新型コロナウイルスワクチン接種を受けている必要がある。

ガザ地区の200万人以上の住民が、貧困率と失業率の上昇をもたらした2006年以来のイスラエルの封鎖による劣悪な経済状況に苦しんでいる。

8月のパレスチナ中央統計局のレポートでは、ガザ地区の失業者数は212,000人、失業率は45パーセントに達した。

ガザ労働組合長サミ・アル・アムシ氏によると、今のところイスラエルはガザ地区の労働者にイスラエル国内での労働を許可しておらず、発行されている許可証はすべて商人用だという。

イスラエルが労働許可証としてではなく商人を対象とする許可証を発行することで、イスラエルの雇用者はこれらの労働者に権利を示す義務はない、とアル・アムシ氏は考えている。

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