
ダオウド・クタブ
アンマン:イスラエルのベニー・ガンツ国防大臣が6つのパレスチナ人権団体の「テロ組織」指定を決めたことを受け、世界中から非難が殺到している。
アムネスティ・インターナショナルとヒューマン・ライツ・ウォッチは、イスラエルの決定は人権に対する「恥知らずの」攻撃であり「衝撃的な暴力」だとする共同声明を発表した
ジュネーブに本部を置く国際法律家委員会のパレスチナ支部で1979年からパレスチナで活動しているアル・ハクは、声明の中で、国際刑事裁判所がイスラエルのパレスチナにおける犯罪の調査を始めてから懲罰的措置が悪化しているのは偶然ではない、と述べた。
アル・ハクは、イスラエルによる戦時大量残虐行為の加害者に責任を取らせるために、「不断の努力を続ける」とした。「パレスチナ問題に関するグローバルネットワーク」は、標的になった組織との連帯を表明した。
「アダメア、アル・ハク、ディフェンス・フォー・チルドレン・インターナショナル・パレスチナ、農業作業部会連合、ビサン研究開発センター、パレスチナ女性委員会連合の方々へ。皆さんは一人ではありません。皆さんの信念は私たちの信念です。皆さんの自由は私たちの自由です」
『パレスチナ国際法年鑑』の編集者、アニス・カセム氏はアラブニュースの取材に対し、パレスチナ人権団体に対するイスラエルの告発は、占領者の政策の一環だと語った。
「イスラエルの占領者は、その残虐性に対するいかなる批判も受け入れようとしません」
パレスチナ交渉チームの元法律顧問のダイアナ・ブツ氏は、今回のイスラエルの動きは、軍事政権に対するパレスチナ人のあらゆる形の反対を犯罪化しようとするイスラエル政府の10年に及ぶ政策の一部だとアラブニュースに語った。
「彼らの決断は違法であり、やっていることはアパルトヘイト政権と同じです」
『エレクトロニック・インティファダ』のエグゼクティブディレクター、アリ・アブニマー氏は、一番の責任はイスラエルを「甘やかし、やりたいようにさせてきた」米国、EU、アラブの政権にある、それはパレスチナ人をどう扱うとしても変わらない、とアラブニュースに述べた。
「イスラエルは、何の影響も受けず、共謀者からの報酬が増えるだけとなれば、今回のようにひどいことを始めない理由はありません」。『パレスチナの正義の闘争』の著者であるアブニマー氏は言った。
イスラエルのクネセトのメンバー、サミ・アブ・シャハデ氏は、アラブニュースの取材に対し、占領は本当に恐怖だ、と述べた。
アル・ハク、アダメアをはじめとするパレスチナの人権団体は正義のために闘い、最大のテロ、つまりイスラエルの占領に抵抗している。
ナザレを拠点とするボトラス・マンスール弁護士は、イスラエルが、自らの違法な人権侵害を暴露した組織をテロ組織指定したのはばかげている、とアラブニュースに語った。
「国際法と国際司法制度は地方政府の決定に優先されるべきです。これらの国々、特に人権を侵害する国々の法律を調査しなければなりません」
元米国外交官のモフィッド・ディーク氏がアラブニュースに語ったところによると、イスラエルは、イスラエルの組織と関係し、国際的なつながりを持つ独立した専門性を持つ人権組織を絶対にパレスチナ地域に入れたくないのだという。
ディーク氏は、「米国がこの件を詳細に把握し、より厳しい対応をする」ことを期待すると述べた。
イスラエル・パレスチナで発行されている雑誌『+972』の編集者、イード・コンラッド氏は、イスラエルは各地の人権擁護者に対して「宣戦布告」をした、とアラブニュースに語った。
「イスラエルの残虐行為と植民地化についてパレスチナ人が世界に伝える能力を圧迫しようとしています」
パレスチナの人々は、高い評価を受けているこれらの組織のディレクターやスタッフが、拘束されているモハメド・エル・ハラビ氏と同じ運命をたどるのではないかと懸念している。
ガザのハリ・アル・ハラビ氏は息子についてアラブニュースに語った。ワールド・ビジョンの人道支援活動家である彼は、人道支援をハマスに横流ししたという根拠のない容疑で2016年から投獄されているという。
「息子は今も刑務所にいます。罪を軽減し、解放するというイスラエルの司法取引の申し出を拒否したからです」