ニューヨーク:国連安全保障理事会は金曜日、紛争中の西サハラでの国連平和維持活動を1年間延長した。同理事会は、モロッコと、独立を目指すポリサリオ戦線との間で1991年に実現した停戦の終了に懸念を表明し、国連が主導する交渉への復帰を求めている。
投票結果は13対0で、ロシアとチュニジアは棄権した。
アメリカが起草した決議案では、トランプ政権衰退期にアメリカが、モロッコにイスラエルを認めさせるための対応の一環として、鉱物資源が豊富なこの地域に対するモロッコの領有権主張を支持したことについての言及はない。
モロッコは1975年に、沖合に相当量の石油埋蔵量と鉱物資源があると考えられていた元スペイン植民地の西サハラを併合し、ポリサリオ戦線との紛争を引き起こした。
国連の仲介により1991年に停戦が実現し、停戦を監視し領土の将来についての住民投票の準備を支援する平和維持活動が立ち上げられた。なお住民投票は、誰が投票資格を持つかという点で意見の不一致があり、そのため今までに一度も行われたことはない。
戦線は、昨年11月にモロッコとの29年間の停戦を終わらせ、国境地帯で現在も続いているモロッコとの対立に続き武力闘争を再開した。
モロッコ軍は同月に、国連がパトロールするゲルゲラトの国境地帯で、主要道路を一掃する作戦を開始した。なお国連によれば、この主要道路はポリサリオ戦線の支持者によって数週間封鎖されていたとのことだ。
モロッコは西サハラに幅広い自治権を提案している。
しかしポリサリオ戦線は、35万〜50万人と見積もられる地元住民が住民投票を行う権利を持つと主張している。
AP