
ハノイ:ベトナム政府は4日、先月オマーン湾でイラン革命防衛隊に武器で脅され拿捕されたベトナム船籍のオイルタンカーに関する更なる情報を求めた。また、同船の乗組員の安全と人道的な扱いの確保を求めている。
イランの強力な準軍隊である革命防衛隊は10月24日、オイルタンカー(船名:サウシース)を拿捕した。専門家は、同船は制裁対象のイランの原油をアジアに運ぼうとしていたと疑っている。米軍は拿捕を監視していたが、結果として船がイランの領海に入る際に行動を起こさなかった。
イラン政府の核計画を巡りイランと米国の緊張が高まる中、この出来事は中東近海における最新の挑発的行動である。
ベトナム外務省の副報道官ファム・トゥ・ハン氏は4日、ベトナムの当局者は「引き続き進展を注意深く追跡し、法に従いこの問題の解決に向けてイラン当局と緊密に協力し、ベトナム国民の権利と利益を保護するために必要な措置を講じる」と述べた。
26人の乗組員は全員適切な待遇を受けており「健康状態に問題はない」とサウシース号の船長がイランのベトナム大使館に伝えたと、ハン氏は予定されていた記者発表の場で述べた。
1979年に起きたテヘランにある米国大使館占拠事件から42周年を迎える前日の3日に、イラン政府は同船拿捕をイラン国営テレビが放映した劇的な映像の中で称賛した。
AP通信がMarineTraffic.com の船舶追跡データを調べたところ、同船は2日にはまだイラン南部のバンダレ・アッバース港の沖に繋がれていた。プラネットラボ社の衛星写真でも、同船はここ数日バンダレ・アッバースの沖に見られた。
AP