
バグダッド:イラク政府は20日、国内で第4波の懸念が高まる中、コバックスの共有制度を通じて、120万回分のファイザー・ビオンテック製新型コロナウイルスワクチンを受け取ったと発表した。
政府の数字によると、700万人近くのイラク国民が少なくとも1回の新型コロナワクチンを接種しており、これは同国の人口4000万人の17.5%に相当する。
何年にもわたる紛争や汚職、責任放棄に悩まされてきたイラクの医療システムは、必死になってパンデミックに対応している。
保健省は20日、「コバックスのプログラムと国連児童基金ユニセフを通じて、ファイザーの新型コロナワクチン」120万回分以上の貨物が到着したと発表した。
「イラクは依然コロナのパンデミックの危険に直面している」と、18日、同省のサイフ・アル・バドル報道官は述べた。
「我々は第4波に入ると予想しており、新たな変異株によるものになる可能性がある」と、同氏は国営テレビで述べた。
公式な数字によると、パンデミックの発生以降、イラクでは200万人以上の国民が新型コロナに感染し、2万3628人が死亡しているという。
接種を受ける人の数は増加しているにもかかわらず、イラク政府は、ワクチンや、ウイルスの感染拡大防止を目的とした対策に関して世間で広まっている疑念を払拭できずにいる。
パンデミックに関して誤解を招くような情報が出回る中、イラクの機関には、国民の高い不信感がある。
コバックスは、特に低所得の国々に対するワクチンの公平な分配を確実に行うことを目的に設立され、既に129の地域に8000万回分以上のワクチンを提供している。
ロイター