ダマスカス:2日シリア東部のデリゾール県でバスが襲撃され、少なくとも10人の油田作業員が死亡したと国営メディアが伝えた。
「アル・カラタ油田から帰る作業員を運んでいたバスがテロ攻撃を受け、10人が死亡、1人が負傷」と国営シリア・アラブ通信が伝えた。それ以上の詳細は報じられていない。
誰が攻撃を仕掛けたのかは現時点で不明。
しかし、石油が豊富なデリゾール県ではダーイシュの活動が活発化している。シリアとイラクにまたがるこの準国家は、かつて同県を勢力下に置いていた。
シリア人権監視団(SOHR)によると、同県の「ダーイシュの潜伏組織が活動している」地域で起きた今回のバス襲撃事件では爆発物が使用された。
アル・カラタ油田はデリゾール市の20km南西にある、とSOHRは述べている。
また、2017年にダーイシュの兵士が排除された後、同地域は政府軍が掌握していたという。
ダーイシュが樹立した体制は、アメリカの支援を受けた過酷な攻勢を経て、2019年3月にシリアの川沿いの村バグズで敗北が宣言された。
しかし同グループは依然として、ダマスカス郊外からイラク国境まで続く広大なシリアの砂漠を隠れ蓑とし、政府軍を攻撃している。
SOHRによると、親政府派の民兵が先月デリゾール県で待ち伏せ攻撃を受け、少なくとも13人がダーイシュによって殺害された。
また、同じ週にデリゾールで起きた爆発事故で5人のシリア人兵士が死亡したと国営メディアが報じている。
SOHRの話では、シリア政府の同盟国であるロシアは1日と2日、砂漠にあるダーイシュの陣地に大規模な空爆を実施したという。
AFP