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シリアのアルホル難民キャンプで今月6人がダーイシュに殺害される

アルホル難民キャンプ内をパトロールするシリア民主軍の戦闘員たち。(AFP通信)
アルホル難民キャンプ内をパトロールするシリア民主軍の戦闘員たち。(AFP通信)
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20 Dec 2021 03:12:34 GMT9
20 Dec 2021 03:12:34 GMT9
  • 戦争監視団は、クルド人当局が管理するキャンプ内で「混乱と不安定な状態が続いている」と警告

ベイルート:シリアのアルホル難民キャンプで12月に4人の女性を含む6人がダーイシュに殺害されたと、英国に拠点を置く戦争監視団体が19日、発表した。

シリア北東部のクルド人主導の自治政府が管理するこのキャンプでは、ダーイシュのテロリストの親族を含む約6万2000人の避難民が暮らしている。
約93%が女性と子どもで、約半数はイラク出身だ。

シリアに幅広い情報網を持つシリア人権監視団によると、12月に入って以降、ダーイシュの分子により、このキャンプで「6人が暗殺された」という。

現時点で最近の犠牲者は、18日に射殺された。

犠牲者には、イラク人3人(男性2人、女性1人)、シリア人女性2人、身元不明の女性1人が含まれていると、同監視団は発表した。

今年に入って以降、キャンプでの殺害件数は増加の一途をたどっている。

監視団がまとめた死亡者数によると、アルホルに住むイラク人難民63人を含む、約86人が殺害された。

監視団のラミ・アブデル・ラーマン代表は、AFPに対するコメントの中で、「キャンプの中では混乱と不安定な状態が続いている」と警告し、これは「カチカチ動く時限爆弾」のようなものだと述べた。

3月には、クルド人主導の当局がキャンプで大規模な作戦に乗り出し、ダーイシュのメンバーとされる125人を逮捕した。

国連は、アルホルの悪化する治安状況に繰り返し警鐘を鳴らしており、現地ではここ数ヵ月、脱出を試みる動きも見られる。

この過密状態にあるキャンプには、約1万人の外国人女性、子ども、テロリストの親族が収容されている。

2019年3月にダーイシュの自称「カリフ国」が崩壊して以降、シリアのクルド人と国連は、外国に対し、シリア北東部に留め置かれている自国民を本国に送還するよう繰り返し促してきた。

しかし、ほとんどの西側諸国は、キャンプから自国民を本国に送還することを拒否している。

戦闘員を裁く国際裁判所の設立を求めるクルド人政府の声も見過ごされている。

一方、ニューヨーク・タイムズは、新たに入手した国防総省の文書を引用し、米国の中東での航空戦は「情報収集に問題が非常に多く」、多数の子どもを含む何千人もの民間人の死者を出すことにつながったと報じた。

同紙は、民間人の犠牲者に関する1300件以上の報告書を扱った膨大な量の機密文書は、精密爆弾で戦った戦争だという政府の説明の妥当性を損なうものだと述べた。

透明性と説明責任を果たすという約束は、度々果たされなかったと、同紙は述べた。

「提供された記録の中に、不正行為や懲戒処分の認定は全く含まれていない」と、2部構成のシリーズの前半で、同紙は報じた。

コメントを求められた米国中央軍報道官のビル・アーバン大佐は、タイムズ紙に対し、「世界最高の技術をもってしても、不完全な情報に基づくものであれ、入手可能な情報の誤った解釈に基づくものであれ、間違いは起こるものだ。我々はこれらの失敗から学ぼうとしている」と述べた。

「我々は、このような損害を避けるため、懸命に取り組んでいる。我々は、信頼できる事例をひとつひとつ調査している。そして、ひとつひとつの、無実の人の命が失われたことを、遺憾に思う」

タイムズ紙が言及した複数の事例はこれまでにも報告されているが、その調査により、民間人の死者数が、少なくとも数百人、「大幅に少なく見積もられている」ことが判明したと、同紙は述べた。

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