Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • イランの支援を受けるイラクの各武装組織、ソレイマニ司令官の追悼式に集結

イランの支援を受けるイラクの各武装組織、ソレイマニ司令官の追悼式に集結

抗議デモとイランのガーセム・ソレイマニ司令官を偲ぶ集会に参加する、イラクの元準軍事同盟「ハシュド・アル・シャアビ」の構成員や支持者たち。(Sabah Arar / AFP)
抗議デモとイランのガーセム・ソレイマニ司令官を偲ぶ集会に参加する、イラクの元準軍事同盟「ハシュド・アル・シャアビ」の構成員や支持者たち。(Sabah Arar / AFP)
Short Url:
02 Jan 2022 07:01:53 GMT9
02 Jan 2022 07:01:53 GMT9
  • 「アメリカに死を」と唱えるデモ隊がバグダッドの広場を埋め尽くし、イランのガーセム・ソレイマニ司令官の栄誉をたたえた
  • ソレイマニ司令官は2020年1月、バグダッド空港で米軍のドローン攻撃を受け死亡した

アラブニュース

バグダッド/ジェッダ:イランの支援を受けるイラクの各武装勢力が1日、バグダッドに支持者を動員してその力を誇示し、イランのガーセム・ソレイマニ司令官の没後2周年を記念した。

イラン革命防衛隊の中でも国外での秘密作戦を扱う精鋭部隊「コドス部隊」のトップ、ソレイマニ司令官は2020年1月3日、バグダッド空港で米軍のドローン攻撃に遭い死亡した。

ソレイマニ司令官の右腕を務めていた、イラクの準軍事同盟「ハシュド・アル・シャアビ」のアブ・マフディ・アル・ムハンディス副司令官も同時に死亡した。

子供連れも含むハシュドの支持者数千名が1日、バグダッド中心部の広場を行進し「アメリカに死を」と唱えた。

ハシュドの記章とイラクの国旗を飾った白い大きな旗を掲げたり、ソレイマニ司令官とアル・ムハンディス副司令官の写真を掲げる者もいた。

ハシュドの高官ファラ・アル・ファイヤド氏は、ソレイマニ司令官とアル・ムハンディス副司令官の殺害が「イラクの主権を侵す犯罪行為」だと述べ、米軍にイラクから完全撤退するよう要求した。

親イランのハシュド支持者たちが掲げたプラカードの1つに「アメリカのテロ行為に終止符を」と書かれていた。ハシュドはかつて準軍事同盟だったが、現在はイラク治安部隊に統合されている。

アメリカのドナルド・トランプ大統領(当時)が攻撃を命令し、バクダッド空港付近でソレイマニ司令官とその右腕を務めていたハシュドのアブ・マフディ・アル・ムハンディス副司令官が殺害された。
二人を暗殺したのはイラクにおけるアメリカの権益に対し攻撃が相次いだことに対する報復だと、当時トランプ大統領は述べている。

イランの中東における軍事戦略を計画立案していたソレイマニ司令官が殺害されたことで、地域全体に衝撃が走った。数十年に及ぶ宿敵同士のアメリカとイランの間で、直接の軍事衝突が起きるのではという恐怖が巻き起こったのだ。

隣国イラクに強い影響力を持つイラン政府は、ソレイマニ司令官の死に復讐すると警告した。

司令官殺害から5日後、イランは米軍が駐留するイラクの空軍基地と北部エルビル近くの別の基地に対しミサイルを発射した。

以降、イラク全土にある西側諸国の治安・軍事・外交施設を狙って、数十発のロケット弾と路上爆弾が使用されている。

イラクと西側諸国の当局は、強硬派の親イラン組織が攻撃したと非難しているが、犯行声明を出した組織はない。

昨年2月、アメリカは駐バグダッド大使館とバグダッド北部に拠点を構える自国の民間軍事請負会社に対するロケット弾攻撃への報復として、イランの支援を受けイラクとシリアの国境沿いに駐留するイラクの準軍事組織「カタイブ・ヒズボラ」に対し空爆を実施した。

ハシュドは、ダーイシュ(IS)のテロリストと戦う多国籍軍の一部としてイラクに派遣されている米軍の撤退を繰り返し求めている。

ハシュドの高官ファレ・アル・ファイヤド氏は1日、ソレイマニ司令官とムハンディス副司令官の殺害は「イラクの主権を侵す犯罪行為」だと述べ、米軍撤退を繰り返し要求した。

イラク政府は12月、イスラム国(IS)に対抗するアメリカ主導の多国籍軍の「戦闘任務」が終了したと発表した。しかし、約2500名のアメリカ軍と1000名の多国籍軍がイラク駐留を継続し、イラク軍に訓練・助言・支援を実施することが決まっている。

AFPとの共同執筆)

特に人気
オススメ

return to top

<