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オミクロン株感染拡大により集団免疫を獲得する可能性、イスラエル保健省当局者

新型コロナワクチン4回目接種の治験の準備をする看護師、イスラエルのシーバ・メディカル・センター、2021年12月27日。(資料写真/ロイター)
新型コロナワクチン4回目接種の治験の準備をする看護師、イスラエルのシーバ・メディカル・センター、2021年12月27日。(資料写真/ロイター)
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02 Jan 2022 03:01:09 GMT9
02 Jan 2022 03:01:09 GMT9

エルサレム:オミクロン株の感染急増により1日当たりの新規感染が増加の一途をたどり、集団免疫獲得の可能性が見えてきたと、イスラエル保健省の最高責任者が2日語った。

感染力の強いオミクロン変異株により、世界中で新型コロナウイルスの感染者が急増している。ロイター通信が入手したデータによると、世界の感染者数は過去最高を記録し12月24日から30日にかけては、1日平均100万件を超える新規感染が報告された。しかし、死者数はそれほど増えていないため、オミクロン変異株の毒性は弱いのかもしれないという希望が高まっている。

12月下旬まで、イスラエルではオミクロン感染をある程度抑制できていた。しかし現在では感染拡大が加速しており、1日当たりの新規感染者数は今後3週間で記録的な水準に達すると予測されている。これにより集団免疫を獲得できる可能性がある、と保健省の最高責任者ナフマン・アッシュ氏が語った。

「その代償として膨大な感染者が出ます」とアッシュ氏は103FMラジオで語った。「集団免疫を獲得するには、無数の人々が感染する必要があります。獲得の可能性はありますが、政府としては感染爆発を利用するのではなく、ワクチン接種拡大の結果として集団免疫を獲得したいと考えています」と語った。

保健省によると、イスラエルでは人口940万人の約60%がワクチンの完全接種を済ませており、ほぼ全員がファイザーとビオンテックの共同開発によるワクチンだという。つまり3回目の接種を受けたか最近2回目の接種を済ませている。しかし現時点では、対象者のうち数十万人が3回目の接種を受けていない。

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行が始まって以降、イスラエルでは約130万人の感染者が発生している。しかし、ワイツマン科学研究所のデータサイエンティストで政府の顧問を務めるエラン・シーガル教授によると、オミクロン株の勢いが鎮静化する可能性がある1月末までに、200万~400万人の感染者が発生すると予測されるという。

ここ10日間で、1日当たりの感染数は4倍以上に急増している。重症者数も増加しているが、その比率は極めて小さく、約80人から約100人へと増えたに過ぎない。

アッシュ氏は、重症者の割合を慎重に見極めたうえで60歳以上の人々を対象に4回目の接種を認める方向だ。先週、病気や治療で免疫機能が低下している人や高齢者施設の入居者に対して、4回目のワクチン接種が始まっている。

ロイター

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