
ワシントン:国連の調査により、最近アラビア海で押収された武器数千点が、イランの同じ港から出荷されていた疑いが生じた。イラン政府がイエメンなど諸外国に武器を輸出している証拠が押さえられた、とウォール・ストリート・ジャーナルが8日報じた。
2014年からイエメンは内戦状態にあり、国際社会が承認する暫定政府と、イランが後押しする反政府武装組織フーシ派の戦いが続いている。
国連は2015年に、フーシ派に対する武器禁輸措置を実施した。
国連安保理のイエメン専門家パネルによる機密報告書を引用した同記事によると、ロシア・中国・イラン製の武器をイエメンに密輸するため小型船や陸路が使われているという。
アメリカ海軍はここ数カ月で、ロケットランチャー・機関銃・狙撃銃などの武器を押収した。
武器輸送に使われた船はすべて、イラン南東部のジャスク港から出港したと国連報告書に書かれているという。船員への聞き取り調査と船内の航海計器から入手したデータにより判明した、と同記事にある。
フーシ派の副情報相はイランによるイエメンへの武器密輸を否定したとされ、イラン政府はイエメンに武器を売却・輸送した事実はないとの声明を出した。
国連の推定によると、イエメンでは直接間接を含め、年末までに37万7000人の死者が内戦により発生すると見込まれている。
人口約3000万のうち8割以上が、人道支援が必要な状況に置かれている。
AFP