
カブール:結婚式からの帰途についていたハザラ人女性をアフガニスタンの首都の検問所で射殺したタリバン戦闘員が逮捕されたことを、タリバンのスポークスマンが水曜日に発表した。
ザイナブ・アブドラヒ氏(25)の殺害は、女性たちを恐怖に陥れた。8月に復権して以来、タリバンは女性への抑圧をますます強めている。
発砲が起きたのは、住民の大部分を少数派のシーア派のハザラ人が占めるカブール市内の地区だった。シーア派のハザラ人は、何世紀にもわたってスンニ派強硬派からの迫害を受けてきた。イスラム国などのジハード主義組織は、彼らを標的に襲撃を繰り返している。
タリバンのスポークスマン、ムハンマド・ナイーム氏がツイッター上で「アブドラヒ氏は『誤って殺害された』」と発言し、「拘束された戦闘員は罰せられる」と続けた。
1月13日に発生した首都のダシラシ地区での発砲に対して、アブドラヒ氏の遺族が60万アフガニ(およそ5千7百ドル)の支払いの申し出を受けていることを内務省が個別に発表した。
アブドラヒ氏殺害の後、カブールでは、公正な裁きを求めて小規模な抗議デモを行う女性の権利活動家らの姿も見られた。
タリバンは国内でイスラム法の厳格な解釈の強制を推し進めており、女性は社会生活から締め出されている。
女子生徒の中学校のほとんどは閉鎖され、女性には最低限必要な公務員の職しか許されない。
女性たちはその上、近親者の男性の同伴がなければ長距離通勤をしてはいけない。
今月、タリバンの宗教警察は、女性が全身を覆うことを義務付ける張り紙を首都のあちこちに掲示した。
恐怖の象徴である勧善懲悪省のスポークスマンは、「これは『ただムスリム女性がシャリアの法律に従うことを奨励するもの』だ」と言った。
火曜日には国連人権高等弁務官のミシェル・バチェレ氏が、国連安全保障理事会に、アフガニスタンでの非道な行為を行っている加害者の「責任を問う」よう強く訴えた。
バチェレ氏は、女性の基本的人権を認めないことは、未だかつてない規模の人道的危機に陥っている国にさらに「重大な損害をもたらす」と発言した。
タリバンは、初めて実権を握った1996年から2001年の政権よりも柔和な統治を行うことを約束したが、タリバン暫定政権には、女性は一人もいない。
AFP