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政権樹立には時間がかかると牽制したヒズボラ議長に対し、アメリカはレバノン国民の味方であるとポンペオ氏がコメント

マイク・ポンペオ米国務長官は金曜日、アメリカが政府の汚職とテロの脅威との戦いにおいて、レバノン国民を支援すると述べた。(AP)
マイク・ポンペオ米国務長官は金曜日、アメリカが政府の汚職とテロの脅威との戦いにおいて、レバノン国民を支援すると述べた。(AP)
14 Dec 2019 09:12:49 GMT9
  • 10月17日以降、レバノンはかつてない全国規模の抗議行動に見舞われている
  • 世界銀行は、現在はレバノン人の3分の1が貧困にあえいでいる状況にあるが、2分の1にまで増えるだろうと推測している

ベイルート:マイク・ポンペオ米国務長官は金曜日、アメリカが政府の汚職とテロの脅威との戦いにおいて、レバノン国民を支援すると述べた。

ポンペオ氏は金曜日、Twitterに次のような投降をした。我々は#Lebanon(レバノン)の人々と協力し、腐敗やテロと戦う。今日、著名なレバノン人ビジネスマン2人を、非合法な金融活動によってヒズボラを支援する人物として指定した。ヒズボラのもたらす脅威に対抗するために、我々はこれからもあらゆる手段を使うだろう。

https://twitter.com/SecPompeo/status/1205568729167384582?s=20

金曜日にアメリカ財務省は、ヒズボラのマネーロンダラーと金融業者だと思われる2人に対して新たな制裁を課した。うち1人は芸術品を収集するダイヤモンド商人でもある。

告発されたナゼーム・サイド・アフマドはレバノンに拠点を置き、パブロ・ピカソやアンディ・ウォーホルなどの作品を収集していた。彼の会社はヒズボラのために多額の資金洗浄に関与していた。

「膨大なアートコレクションを持つアフマドは、ヒズボラでもトップクラスの資金提供者の1人であり、「紛争ダイヤモンド」貿易との長年の関係を持ち、資金を生み出している」と述べている。

2人目の、コンゴ民主共和国に拠点を置くサラー・アッシは、アフマドのダイヤモンド事業を通じて資金を洗浄し、すでに制裁を受けている、疑惑のある別の金融業者を支援したことで、今回の制裁を受けた。

ヒズボラの議長であるハサン・ナスルッラーフ氏が、崩壊しつつある経済を是正するためにはどうしても新たな組閣が必要であり、それには時間がかかる可能性があると牽制したことに対しての、ポンペオ氏のコメントだった。

レバノンは10月17日以降、かつてない全国規模の抗議行動が行われており、不適当で腐敗していると見なされている政治階級の、全面的な改革を求めています。

政府は10月29日に総辞職したが、その後政党は激しく分裂し、新首相の合意に達しなかった。

ヒズボラ議長のサスルッラーフ氏は月曜日、新首相の指名するために行う議会の協議に先立ち、次のように語っている。

「協議は月曜日に行われる予定であり、政権樹立のために過半数の票を得た人物が指名を受けることを願っている」と彼はテレビで語った。

「しかし、組閣はそれほど簡単に成し遂げられるものではないだろう」と釘を刺した。

政治的行き詰まりに陥っている多国籍の国は、象徴としての議会協議が行われる前に、新首相の指名選出が行われる。

「今のところ、議会の各グループは(首相の)指名の合意に達していない」とナスルッラーフ氏は語った。

彼は、各グループが「事前の合意なしに、それぞれが希望する人を指名する」可能性が高いと言う。

抗議活動をしているたちは、レバノンの伝統的な政党に所属していない専門家だけで構成する政府を要求しているが、それは難しい注文だろうとアナリストたちは否定的な見方をしている。

ナスルッラーフ氏は、「国内協調政府」と、どの主要政党も排除しない「可能な限り間口の広い代表」を持つものを支持すると述べた。

彼は、辞任する首相サード・ハリーリー氏か、ハリーリー氏が指名した人物が政府を率いる可能性があると述べた。

この数週間、さまざまな候補者の名前が出回ったが、イスラム教徒スンニ派は日曜日に、ハリーリー氏の再任を支持する方針を固めた。

国際社会は、肝要となる経済改革を実施し、国際援助に門戸を開放する内閣の、迅速な組閣を求めている。

世界銀行は、現在はレバノン人の3分の1が貧困にあえいでいる状況にあるが、2分の1にまで増えるだろうと推測している。

2019年は、少なくとも0.2%の景気後退になる見込みである。

隣接するイスラエルにとっては不倶戴天の敵であるヒズボラは、1975〜1990年のレバノン内戦後もいまだ武装解除していない唯一の派閥だ。

アメリカはヒズボラを「テロリスト」組織とみなしているが、退陣する政府閣僚や議員であるメンバーを持つ、政界のキープレーヤーでもある。

ドナルドトランプ大統領の政権下で、アメリカはシーア派を標的に厳しい制裁を強化してきた。

サスルッラーフ氏は、レバノンの人々はヒズボラが自分たちの国にいることは「リスク」だと気づいている、というマイク・ポンペオ国務長官などが水曜に表明した、アメリカ当局のコメントを非難した。

サスルッラーフ氏は、アメリカがレバノン国民を「脅迫」している可能性があり、その「危険」に対処して初めて、経済危機の時に助力を申し出るのだろうと示唆した。

「制裁」を含む行動を起こしたのにもかかわらず、アメリカは運動を緩和させることができなかったと彼は主張する。

AFP通信

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