
バグダッド:バグダッド国際空港を標的としたロケット弾による攻撃を受け、クウェートは治安上の懸念を理由にイラクへの便の運航を日曜日から1週間停止した。一方、イラク当局は攻撃の犯人を逮捕したと発表した。
クウェートの主要航空会社であるクウェート航空は土曜日に声明で、クウェート民間航空局からの指示に基づき、「現状」を理由にイラクへの便を一時的に運航停止すると述べた。
先週、バグダッド空港に6発のロケット弾が着弾し、主要国営航空会社のイラク航空が保有する民間機2機が破損した。米国やその同盟国、およびイラク政府機関を標的とするロケット弾やドローンによる攻撃が、激しさを増していることを印象付ける事件となった。これらの攻撃は、親イラン民兵組織による犯行と見られている。
イラク当局は土曜日遅く、空港への攻撃に関わったとされる人物を逮捕したと声明で発表した。この人物は、クルド人自治区のエルビルに向かう途中、北部のキルクーク県付近の検問所で逮捕された。声明では、それ以上の詳細は明らかにされていない。
この攻撃の後、イラクのムスタファ・アル・カズィミ首相は、イラクへの渡航制限を行わないよう国際社会に強く求めた。またイラク航空によると、攻撃による混乱はなく、便の運航は再開される見通しだという。
これとは別に、イラク軍は土曜日遅く、北部のディヤーラ県で襲撃を行ったとされる過激派組織ダーイシュの9名を殺害したことを明らかにした。武装勢力は、夜明け前に軍の兵舎を襲撃し、中で寝ていた軍の兵士11名を殺害した。
イラク軍によると、武装勢力は3機のF-16戦闘機による空爆で殺害され、軍は潜伏工作員を根絶するためにさらなる軍事作戦を計画しているという。
イラクでは、ダーイシュが関与する攻撃が増加している。イラク北部の紛争地帯が治安の空白状態になっており、長らく過激派に付け入る隙を与えている。
AP