
ハルツーム:スーダンの治安当局は2日、昨年に起きた軍事クーデターに対する抗議活動を推進する対抗勢力である市民団体「自由と変化勢力(FFC)」の元大臣を含む有力者2人を逮捕した。
10月25日にアブドゥルファッターハ・アル・ブルハン将軍率いる軍が政権を奪取し、文民指導者とFFCのメンバーが失脚させられて以来、これまで多くの活動家が同様に逮捕されている。
スーダン会議派本部でFFCの会議中に、私服警官が元内閣府大臣のカリッド・オマール・ヨーセフ氏を逮捕したと、党幹部のモハメッド・ホッサン・アラブ氏は述べた。
同氏によると、警官たちは詳しく説明せずに、ハルツームの警察署に所属していると話した。
また、FFCのリーダーであるオマール・アル・デギール氏によると、抗議運動の中心人物で、FFCのスポークスマンであるワグディ・サレ氏も逮捕された。彼らの逮捕の理由は、直ちに明らかにされなかった。
今回の逮捕の前日に2人は、深刻化する危機の解決を目指して先月開始された取り組みの一環として、FFCの代表団に加わり、国連のフォルカー・ペルテス特別代表と会談している。
FFCの中心人物ヤセル・アルマン氏は、今回の逮捕は「国連のプロセスに影響するだろう」と述べた。
ヨーセフ氏とサレ氏は、他複数名と共にクーデター直後に拘束され、数週間後に釈放されている。
クーデター以来、当局は大規模な反クーデターデモに対し、激しい弾圧に乗り出している。民間の医療関係者によると、少なくとも79人が死亡、数百人が負傷している。
スーダンでは独立以来繰り返しクーデターが起きているが、10月の軍事クーデターによる政権掌握は、広く国際社会から非難に晒され、制裁措置が引き起こされている。
7億ドルの援助を停止した米国は、当局による弾圧が続けば「深刻な影響をもたらす」ことになると警告している。
駐スーダン米国代理大使ルーシー・タムリン氏は水曜日遅く、「政治家、社会活動家、報道関係者の恣意的な逮捕や拘束は、スーダンの政治危機の解決に向けた尽力を阻害する」とツイッターに投稿した。
BBCによると、月曜日にハルツームで反クーデターデモを取材していた3人の記者が一時的に逮捕されたが、その日のうちに釈放されたという。
これまで複数の報道関係者が、デモの取材中にターゲットにされている。
AFP