
レイ・ハナニア
シカゴ:フーシ派民兵はイエメンにおける「和平の取り組みの一番の障害」になっていると、米国のティモシー・A・レンダーキング特使が14日、アラブニュースが出席したワシントンDCでの会議で語った。
レンダーキング特使の講演には、イエメン政府交渉チームの一員であるモハマド・アル・アムラーニ氏が加わり、同氏は、フーシ派はイランの支援を受けているだけでなく、力づくで譲歩を引き出し、利益を得るための手段として交渉を利用するというイランの戦略に従っていると述べた。
レンダーキング特使とアル・アムラーニ氏は、紛争・人道研究センターとアラブセンター・ワシントンDCが主催する会議のオープニングスピーカーを務めた。
フーシ派の最近の敗北は、「彼らや全ての当事者に、軍事的解決はあり得ないことを示すはずだ」と、レンダーキング特使は語った。
「我々はフーシ派がアブダビやリヤドの民間国際空港やその他の標的を攻撃すると脅迫するのも目にしている。これは米国や国際社会に大きな懸念を与えている」と、特使は付け加えた。
「フーシ派は、イエメン人やイエメンの近隣諸国、国際社会全体に対して、ますます妨害・攻撃行為を行う危険なやり方を繰り返しており、民間人や民間のインフラに危害を加えている」
アル・アムラーニ氏は、フーシ派はクウェート、ジュネーブ、ストックホルムで開かれた和平交渉でのあらゆる試みを「強硬姿勢」を示すことを通じて妨害してきたと述べた。
フーシ派は、「死はいのちのメッセージであり、暴力はイエメン危機の唯一の解決策であると信じる…世代を作っている」と、同氏は付け加えた。
「イランは…さまざまな民兵組織を通じて、この地域に大混乱を生じさせようとしている…これは問題だ。フーシ派がイランと提携していることは問題だ」
アル・アムラーニ氏は、フーシ派が建設的な対話をしそうな時に、イランが止めるよう指示を出したことが何度もあったと述べた。フーシ派は「いかなる拘束力のある合意も避けようとしている」と、同氏は語った。
「和平プロセスには、紛争を終わらせるという同じ決意を持った2つの当事者が必要だ」。フーシ派は和平の取り組みの「当事者になっていない」と、アル・アムラーニ氏は述べた。
レンダーキング特使は、米国は「イエメン人の生活を改善し、イエメン人が共同で自らの未来を決定し、イエメンでの紛争を終わらせる永続的解決策を前進させる場を作ることの支援」に尽力していると述べた。
「我々は、ここで停戦の話をしているのではない。我々は、紛争を終わらせ、イエメンを立ち直らせることについて議論しているのだ。これが米国の外交政策の最優先事項であることに変わりはない」
特使は次のように付け加えた。「人道支援に関しては、7年以上前に危機が始まって以降、米国はイエメンの人々に40億ドル以上を提供してきた」
レンダーキング特使は、米国は「2022年には39億ドルの資金不足を国連が見積もっていることに懸念を抱いている」と述べ、援助国に対し、「イエメンの人々への約束を果たし、寛大な資金提供を拡大する」よう促した。
サルマン国王人道援助救護センターによると、サウジアラビアはイエメンに対する世界最大の人道支援国となっており、過去6年間で180億ドル以上の援助を約束している。