• ハリリ暫定首相のオフィスによると、暫定首相は現在の危機にさらなる問題を生じさせないよう努めているという。

ナジア・フッサリ

ベイルート：レバノンの新首相を指名する議会審議がさらに延期された後、ヤン・クビシュ国連レバノン担当特別調整官はレバノンの政治家たちを「時間を稼ごうとしている」と非難した。

月曜日に行われる予定の審議は、レバノンのミシェル・アウン大統領と自由愛国運動（FPM）を一方としサード・ハリリ暫定首相を他方とする2派の亀裂が広がるなか、開始の１時間前に延期された。

ハリリ首相に代わる首相および新政権の組閣についての審議の遅延はこれで2度目となる。

ハリリ氏が首相を辞任してから7週間以上たったが、金融危機が深刻化するなか、政治家たちはいまだに新政権に合意することができないでいる。

クビシュ特使は、「経済が崩壊するなかで新政権樹立の時間稼ぎをするとは、政治家にとって危険な冒険だし、レバノンとその国民にとってはなおさらそうだ」と警告した。

月曜日の議会審議の予定は、キリスト教を基盤とする「レバノン軍団」が新首相の指名を拒否したことから混乱に陥った。同政党は、「国民から信頼される独立した専門家による政府」のみを承認すると述べた。

ハリリ暫定首相が「組閣に関するさらなる協議」を求めた後、アウン大統領は審議を木曜日まで延期することを決めた。

「未来運動」の政治局員であるムスタファ・アルーシュ氏がアラブニュースに語ったところでは、ハリリ氏はキリスト教票の支持を得ずに政権を率いることを拒否しているという。

「ハリリ氏は、国民的コンセンサスが欠如しているという非難に直面したくないのです」とアルーシュ氏は言った。

だがハリリ氏のオフィスは、同暫定首相は「レバノンの社会的、経済的、金融的危機にさらに国家の問題や憲法上の問題が加わることを避けようと」努めていると述べた。

アウン大統領の政治顧問を務めるピエール・ラフール氏は、ハリリ氏をかってなかったほど非難し、暫定首相は「全員を排除したいのです」と述べた。

「この国は独裁国家ではないのだから、そうしたやり方はあり得ません」とラフール氏は付け加えた。

ラフール氏は、「議会審議が行われていれば、ハリリ氏が新政権を樹立することはできなかったでしょう」と言った。

「今日、我々は岐路に立たされています。留まるか、去るかという。皆が連帯すれば国を救えるというのに、ハリリ氏は全部一人でやりたがっているのです。他の人間の存在を認めることができないのです」と氏は言った。

FPMもハリリ氏に対し、「迅速に行動し、政府の指導者を指定すること...この国を現在の危機から救うこと」を求めた。

こうして政治的行き詰まりにめどが立たないなか、ラヤ・アル＝ハッサン暫定内務大臣によると、ベイルートの街頭抗議者たちは武装した「侵入者」からの激しい攻撃に見舞われた。

活動家のジアッド・アブドゥル・サマド氏は、「抗議者に混じった侵入者たちが我々の運動を攻撃しようとしていますが、政治的な解決策がない限り、我々は街頭に留まります」とアラブニュースに語った。

ベイルートの殉教者広場のテントは、日曜の夜遅くに起こった衝突の最中に放火された。

フアード・シニオラ元首相は日曜の夜、ベイルート・アメリカン大学で音楽コンサートに出席していたが、学生たちが「革命、革命！」と唱えながら元首相に退場を要求した後、会場を追われた。

シニオラ氏は月曜日にツイートしてこう述べた。「私が常に我が国の利益のために働いてきたことは歴史が証明してくれることだろう。今日、私はレバノン国民とともに強く立ち向かう。平和時にも、戦争時にも、革命時にも常にそうしてきたように。」