モスクワ:ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は15日、イラン核合意再建のために現在行われている協議の一環として、ロシア政府がイラン政府と貿易を行える保証を米国政府から得たと述べた。
「我々は書面による保証を受け取った。これらは、イラン核開発プログラムに関する包括的共同行動計画の再開に関する合意文書そのものに盛り込まれている」と、ラブロフ外相がイランのホセイン・アミラブドラヒアン外相とモスクワで行った記者会見で述べた。
ウィーンでの10ヵ月以上に及ぶ協議により、主要国は、イランの核開発プログラムの制限に関する2015年の画期的な包括的共同行動計画(JCPOA)の再建に近づいた。
交渉は、ロシアが今月初め、ウクライナでの軍事作戦を受けて科された欧米の制裁によってイランとの貿易が損なわれないことの保証を要求したため、停止した。
ラブロフ外相は、ロシア政府が米国政府から得た保証は、イラン唯一のブーシェフル原子力発電所にロシアが関与することを保護することになると述べた。
同外相は、欧米の制裁は国際法を覆す目的で科されているという立場をロシア政府とイラン政府は共有していると述べ、米国政府とそのパートナーは「主に一般市民に対して」罰の矛先を向けていると非難した。
2015年の合意は、核開発プログラムの制限と引き換えに、イランに制裁緩和を与えた。
この合意は、イランが核兵器を開発できないようにすることを目的としていた。イランは、核兵器開発は行おうとしていないと常に否定している。「ロシアは合意成立の障害にはならないだろう」と、イランのアミラブドラヒアン外相は、ラブロフ外相との記者会見で語った。
「ウクライナの動向と(中略)ウィーンでの交渉には何の関係もない」と、同外相は述べ、現在続いている紛争と2015年の合意再建に関する交渉に言及した。
同外相は、協議におけるロシアの「非常に前向きで建設的な役割」を賞賛し、ロシア政府は「交渉が終わり、素晴らしい、しっかりとした、持続的な合意に達するまで、イラン・イスラム共和国の側にいる」と述べた。
AFP