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パレスチナでの暴力を防ぐための新たな圧力

パレスチナのアッバース大統領との会談のため、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区のラマッラーを訪れ、歓迎されるヨルダンのアブドッラー国王。2022年3月28日撮影。(REUTERS)
パレスチナのアッバース大統領との会談のため、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区のラマッラーを訪れ、歓迎されるヨルダンのアブドッラー国王。2022年3月28日撮影。(REUTERS)
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29 Mar 2022 03:03:06 GMT9
29 Mar 2022 03:03:06 GMT9
  • ラマダン中の騒乱が懸念される中、アブドッラー国王とアッバースが会談

ラエド・オマリ、ハゼム・バロウシャ

アンマン/ガザ:占領下にあるパレスチナ領土で昨年発生し、イスラエルとガザの間に4度目の紛争を引き起こしたラマダン中の暴力事件の再発を防ぐため、外交的圧力がかけられている。

ヨルダンのアブドッラー国王は月曜、2017年以来初めてとなる占領下ヨルダン川西岸地区訪問中、ラマッラーでパレスチナのマフムード・アッバース大統領と2時間の会談を行った。同国王は今月すでに、イスラエルのヤイール・ラピード外相と会談し、ラマダン中の騒乱を封じ込めるための戦略を話し合った。
イスラエルのパレスチナ自治区における政府調整官ガッサン・アリヤン氏も、エジプト当局との安全保障協議のため、カイロを訪問している。

パレスチナ当局は、占領下のヨルダン川西岸地区が「爆発」寸前であることを繰り返し警告してきた。昨年のこの時期、アル・アクサー・モスクでの騒動や、イスラエル人入植者がパレスチナ人を家から立ち退かせようとする試みは、暴力の波へとつながり、イスラエルによる11日間のガザ攻撃となった。

来週末から始まるラマダンに加え、3月30日の「土地の日」の復活、4月17日の「パレスチナ囚人の日」、帰還大行進記念日、昨年のガザ紛争の記念日、5月15日の「ナクバの日」などが、潜在的な火種として差し迫っている。

「エルサレムは重大な緊張状態に陥り、前回の一連の紛争以来、まだ収まっていない」と、国際危機グループのアナリスト、タハニ・ムスタファ氏は述べた。「ヨルダンが緊張を鎮めようとして、何らかの形で介入するのは当然のことだ」

イスラエルでは日曜、ダーイシュによってハデラでイスラエル人警官2人が射殺され、先週はベエルシェバでイスラエル人4人が刺殺されており、治安への不安はすでに高まっている。

イスラエルの政治指導者たちはラマダンに備えて会合を開き、ヨルダン川西岸地区とガザ地区の治安対策強化を協議した。ただし、イスラエルは緊張緩和のために、ガザからイスラエルに入国できるパレスチナ人労働者の数を1万人から2万人に増やすことを予定している。また、輸入制限を一部緩和すると共に、パンデミック前に立てられていた、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人がエルサレムを訪問するための計画も実施する。

「ロシア・ウクライナ戦争を踏まえ、アメリカの圧力を背景に中東情勢を沈静化させたいという、イスラエルの思惑があることは明らかだ」と、アナリストのモスタファ・イブラヒム氏はアラブニュースに語った。

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