Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • レバノン市民、選挙戦の中復活祭を祝う

レバノン市民、選挙戦の中復活祭を祝う

イースターエッグを探すレバノンの子どもたち。(Supplied)
イースターエッグを探すレバノンの子どもたち。(Supplied)
Short Url:
18 Apr 2022 08:04:51 GMT9
18 Apr 2022 08:04:51 GMT9
  • アラブ諸国とのより良い関係を望む、と大統領は述べた

ナジャ・フーサリ

ベイルート:レバノンのミシェル・アウン大統領は、国民が復活祭を祝う中、議会選挙の実施とすべての準備の完了を宣言した。

アウン大統領は、ベルケでマロン派総主教ビシャーラ・ブトロス・アル・ライ氏が執り行った復活祭のミサに参加した。

アウン大統領は、レバノンの「復活」を願うと述べた。

「私たちは、問題が山積した大変な悲劇の中で生きています。私も皆さんと同じ状況を味わっており、皆さんに降りかかったことは、私にも降りかかっています」

アウン大統領はミサの前にライ氏と会談し、その後メディアに以下のように語った。「我々はアラブ諸国との関係改善を望んでおり、ベイルートへの大使の帰還はそのための重要な一歩となります」

また、国際通貨基金(IMF)とのスタッフレベルの合意がレバノンの状況に「良い影響を与える」ことを望み、6月のローマ法王のレバノン訪問については、レバノンに「希望をもたらす」ことを願った。

「今日、私たちは復活の希望を胸に生きています。我々が生きている限り、絶望に打ち負かされることはないでしょう」

アウン大統領はまた、シーア派の2政党であるアマル運動とヒズボラを名指しせずに取り上げ、ベイルート港爆発事故の司法捜査を妨害していると再び非難した。

「彼らこそが内閣の仕事を妨害している政党であり、彼らが何者かはご存知の通りです。殉教者の遺族は彼らに要求を突きつけるべきです」

ヒズボラとアマル運動の閣僚は、爆発事件の調査官であるタレク・ビタール判事の解任を要求し、昨年10月に閣議をボイコットしている。

1月中旬、ビタール判事の職務を妨害し訴訟を起こした後、彼らは再び閣議に出席するようになった。

日曜日の復活祭の説教の中でライ氏は、レバノンには法治国家、憲法機関、武力と安全のための単一の基準としてのレバノン軍を支持する「国家的で、主権的で、独立した」過半数の議席、また政治と軍の決定の統一が必要であり、次の選挙に投票するよう国民に促した。

「もし国民が事態の深刻さに気づかず、レバノンの実態とアイデンティティを守り、アラブやその他諸外国との関係を回復できる勢力を選ばないのなら、大崩壊の責任を負うのは政治体制ではなく国民となるでしょう。運が良いことにレバノンは、まだ変革を民主的に実現することができます。選挙の結果は、レバノン国民の投票次第です。敗者も勝者もまだ分かりません」

「最も危険なのは、国民を欺き、国民に似つかわしくない、あるいは国民の希望に沿わない議会を多数決で選ばせてしまうことです。国民の皆さんは代表を選ぶ際、自分たちが次の大統領、ひいては次の共和国を選んでいることを自覚すべきです。レバノンの運命は、新国会で過半数を占める議会の質にかかっているのです」

また、アウン大統領に向けて、「選挙を転覆させようとする動きがあるにもかかわらず議会選挙を実施するという決意は、あなたの後継者を確実に選出することを意味します。一般会計予算の承認と復興計画の合意を目指したあなたの努力は、誰もが評価しています」

「レバノン国民は、国家に代わるものを求めてはいないし、国家のパートナーを求めてもいません。レバノンから外国の手が離れることを切望しています。彼らは、国益があらゆる個人的利益や選挙上の利益に優先することを望んでいるのです。そして、ただ一つの共和国、一つの正統性、一つの武器、一つの決定、そしてレバノン人としての大きなアイデンティティを切望しているのです。

「レバノンの経済システムのアイデンティティを変えることは許されることではなく、これらは憲法上の解決や政治的交渉の対象にはなりません」

「改革は、国連安全保障理事会の決議に従って、国家の権限を全領土に拡大し、軍備を統一することとセットで行われる必要があります。兄弟国の主権を尊重し、反対運動をやめることが肝要です」

選挙戦は復活祭の連休中に激化し、シーア派の2党は新議会でシーア派全体のシェアを獲得するだけでなく、彼らと同盟関係にある他の宗派の候補者を通じて過半数を確保することを目指している。

南部選挙区の一つであるティレにおいて土曜日、共産党、無党派層、市民運動の協力を得て、ヒズボラとアマル運動に関連するメンバーが「変革のための結集(Together for Change)」の候補者を襲撃した。候補者が選挙プログラムを発表するために、メンバーがサラファンドのレストランに到着するのを妨害しようとしたのだ。

候補者のヒシャム・ハイエック博士は以下のように語った。「我々は、民主的なレースに参加しようとしましたが、民主主義は存在しないことが明らかとなりました。我々は治安部隊に守られてサラファンドに向かいましたが、道路を封鎖して銃撃してきた若者のギャング組織による奇襲を受けました。これが公正な競争と言えるのでしょうか。選挙制度の発表で市民の平和を脅かされていいのでしょうか」

アリ・カリフェ候補は「彼らが暴力によって伝えたかったメッセージは十分に伝わりました。彼らは、腐敗した権力に立ち向かうために尽力する他者の意見、考え、プログラムに対して寛容ではいられないのでしょう」と話した。

アマル運動は、議会の妨害および襲撃との関係を即座に否定し、事件を非難し、「自由と民主的競争の雰囲気 」の中で選挙プロセスを達成することへの運動の熱意を訴えた。

バールベック・ヘルメル選挙区のヒズボラとアマル運動の候補者は、歴史的価値の高いバールベックの神殿の中心部での式典で、選挙プログラムを発表しようとした。

しかし市民社会運動は、選挙法違反を理由にこのイベントを中止するようモハメド・モルターダ文化相に圧力をかけた。

第77条にはこうある。「公共スペース、政府部門、大学、学部、研究所、公立学校、礼拝所は、選挙集会や宣伝のために使用することはできない」

特に人気
オススメ

return to top