
ハゼム・バルーシャ
ガザ市:イスラエルは火曜日未明、ガザ地区南部、ハマスの軍事組織アル・カッサム旅団の拠点を空爆した。これは、パレスチナ人勢力の1つがガザ地区に隣接するイスラエルの町に向けてミサイルを発射したことに対する報復措置である。
パレスチナとイスラエル双方の情報筋によると、物的損害や負傷者は発生していないが、エスカレーションの懸念が高まっていると警告している。
ミサイルはガザ地区から発射された。エルサレムやヨルダン川西岸地区、特にジェニンにおけるイスラエルの攻撃を受けてから、数カ月後の攻撃となる。
ラマダンの開始以降、ヨルダン川西岸地区北部とエルサレムでは、イスラエルの都市でパレスチナ人が銃撃攻撃を行い、複数の死傷者が出たことから、緊張状態は高まっている。
ハマスは、アル・アクサモスクでの違反行為を続けることは、複数の面において状況をエスカレーションさせる可能性があるとイスラエルに警告している。イランの支援を受けるイスラム聖戦のベイルート在住ジアド・アル・ナカラ事務総長は、攻撃を止めない場合、イスラエルと対決すると脅迫している。
アル・ナカラ氏は、「イスラエルの占領軍がガザの機能を停止させるという脅しをかけても、エルサレムとヨルダン川西岸地区で起きていることを黙認することはできない」と述べた。
ガザのハマス報道官、ハゼム・カッセム氏は、イスラエルによる空爆の後、次のように述べた。「イスラエルの不当な占領に対するわが国民の対決と抵抗の姿勢は、当然の反応である。これは、エルサレム、ガザ、ヨルダン川西岸の、占領地のすべての対立軸で続いている。シオニストによる一部の空き地への無意味な爆撃は、わがパレスチナ人民がエルサレムの街とアル・アクサモスクを守り抜くことを阻止しようとし、失敗した」
地元のニュースサイトは、イスラム聖戦の情報源を引用し、次のように報じた。「この過激派グループはイスラエルに対し水曜日の夜まで期限を与え、ガザから対決に戻る前にアル・アクサでの攻撃を止めるよう求めた」
昨年は、ラマダンの終わり、エルサレムでイスラエルの入植者協会による「旗の行進」が行われた後、衝突が発生した。
イスラエルの大手ヘブライ語新聞「イェディオト・アハロノト」によると、今年、イスラエル当局は、水曜日に行われる予定であった同様の集会の要請を、エスカレーションの懸念から却下したという。
この行進は、1967年の占領・併合後、イスラエルがエルサレムを統一首都と宣言したことを祝うために企画されたものである。
例年、数千人が参加し、旧市街、主要市場、イスラム地区の沿道や城壁内を通り、エルサレムに到達する。
エジプトは、エルサレムやヨルダン川西岸地区での出来事に続いて、ガザ地区でエスカレートする可能性を防ぐため、一方ではハマスとイスラム聖戦、他方ではイスラエルとの仲介を行っている。
「仲介者の努力は、出口を探し、ガザ地区での新たな戦争の勃発を防ぐことに集中している」と、ハマス政治局員のザヘル・ジャバリン氏は述べた。
「占領軍に圧力をかける手段は多くある。ガザで新たな戦線を開くことも選択肢のひとつだ。それを選ぶ可能性は消えていない」
作家で政治アナリストのムスタファ・イブラヒム氏はアラブニュースに対し、次のように述べた。「これまでのところ、イスラエルの反応は制御不能にはなっていない。計算された、慣例的な反応が見られる」
「ハマスには、広くエスカレートすることに関して、彼らなりの考えがある。ガザは先の戦争以来、まだ再建されていない。ハマスの軍事能力も、この点に関するあらゆる声明にもかかわらず回復していないため、西岸地区の対立に焦点を当てている」