
カイロ:戦争で荒廃したスーダンのダルフール地方で、アラブ人と非アラブ人の間の部族間暴力が起こり、女性と子供を含む少なくとも8人が死亡したと、援助従事者と活動家が土曜に述べた。
慈善団体「ダルフール難民・避難民のための総合調整」の広報担当者アダム・レガール氏によると、今回の衝突は、木曜に西ダルフール地方のクライニク地区周辺で、何者かによって2人が殺害されたことをきっかけに勃発した。
翌日、ジャンジャウィードと呼ばれる民兵がクライニクのすぐ南にある難民キャンプを攻撃し、数十軒の家を焼き払ったため、多数の人々が避難を余儀なくされた。
金曜遅くまで続いたこの暴力により、他にも16人が負傷し、そのうち3人が重体だという。
スーダンのダルフール地方ではここ数カ月、対立する部族間の衝突で死者が出る事件が相次いで起こっている。同国は、昨年のクーデターにより軍の最高司令官が文民主導の政府を転覆させた後、より広範な危機から抜け出せずにいる。
12月にもクライニクで部族間の衝突があり、88人が死亡した。最近では、南ダルフール地方のコミュニティ間の暴力で、少なくとも45人が死亡している。
長年にわたり続いているダルフール紛争のきっかけは、2003年に同地域の中央およびサハラ以南のアフリカ系民族コミュニティ反政府勢力が、首都ハルツームでアラブ人が支配する政府の抑圧を不満として起こした反乱だった。
現在は退陣したオマール・アル・バシル政権は、軍事作戦でこれに対応した。作戦では空爆とジャンジャウィードによる襲撃が行われたが、ジャンジャウィードは大量殺戮とレイプの罪を問われている。ダルフールでは長年にわたり、最大30万人が殺害され、270万人が故郷を追われている。
AP