
イスラエル・ヘルツリーヤ:イスラエルの国防大臣は17日、イランがナタンツの核拠点の付近で建設中の地下施設で最新のウラン濃縮機を開発中だと述べ、国連の査察機関が公表しているものよりも大きな数字を提示した。
遠心分離機は民間でウランを濃縮するために使用され、それよりも高いレベルにおいて爆弾の材料の製造に使用されることもある。この分野でのイランの進展については、イラン政府との核合意を復活させるようとしている世界の大国が監視している。イランは軍事転用を否定している。
「イランは、核施設で最新のIR6型遠心分離機1000台を製造・設置するために活動している」。テルアビブ近郊のライマン大学で講演した際、ベニー・ガンツ防衛相はそう述べた。
国際原子力機関(IAEA)が3月3日に公表した報告書では、イランがIR6のカスケードを3つ設置済み、もしくは設置を計画しているとされている。分離機の総数は660台に上る。
IAEAのラファエル・グロッシ事務局長は先月、遠心分離機の部品の製造のためにイランがナタンツで新たな地下工場を設置したと述べた。攻撃を警戒した動きと思われる。
ガンツ国防相はまた、外交が行き詰まったと判断した場合に軍事行動をとり、敵国に核兵器をつくる手段を与えないようにすると示唆した。
大国が厳しい交渉をすることで「そうした将来的な戦争のリスクが抑えられたり、軽減できたりする」と大臣は語った。
イスラエルのメディアでは、空軍が予定している1か月間の軍事訓練中にイラン攻撃のシミュレーションを実施するとの報道があったが、議会の外交・防衛委員会のラム・ベン・バラク委員長は17日、それを認めた。
委員長は「訓練は前々から予定されていたもの」とReshet Betのラジオ番組で語り、「私たちは最悪の事態に備え、最良の結果を望んでいる」と述べた。
ロイター