
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:イエメン大統領指導評議会のラシャド・アル・アリミ議長は、21日、国連仲介による停戦を延長し、汚職と闘い、軍と治安部隊を統一するために、国際的な仲介役が現在行っている努力を支持すると宣言した。
国家統一記念日の前夜に行われたテレビ演説で、アル・アリミ議長は、6月2日に期限切れとなる停戦の延長するために、国連と米国のイエメン特使が続けている活動を評議会は支持すると述べた。議長は、停戦違反を止め、タイズ市包囲を解除することなどを含む停戦の条項を履行するようにフーシ派に圧力をかけるよう、世界に呼び掛けた。
ホデイダ県の避難民向けの仮設キャンプで、燃料缶に井戸からの水を入れるイエメン人たち。(AFP通信)
「指導評議会のメンバーの名において、我々は人道的停戦を延長するための国連と米国の特使によるたゆまぬ努力に対する継続的支援を確認する」と、アル・アリミ議長は述べ、停戦は平和への道を開き、人命を救い、国を飢餓から救うことになると指摘した。
議長は、イエメン戦争終結のための2021年のサウジ主導の取り組みが、イエメンでの平和を実現する計画の礎となると強調した。
「我々はまた、サウジアラビア王国の同胞主導による取り組みを、包括的な和平プロセスのための正当な基礎と考え、改めてこれを遵守する」
アル・アリミ議長は、4月、イエメンのアブドラッボ・マンスール・ハーディ前大統領が、国家を運営し、フーシ派との和平交渉を開始する8人から成る大統領指導評議会に権限を譲り渡し、就任した。
21日、新議長はアデンや他の県の経済問題に対処し、汚職と闘い、歳入を増やし、リヤド合意に基づいて、様々な武装グループを評議会の指揮下に置くことを誓った。
「我々は軍と治安組織の統合をしっかりと進めていく」
4月2日に発効した停戦は、フーシ派による数百件の違反があったにも関わらず、国内全土の暴力と死者の発生を大きく減少させ、また、少なくとも12隻の燃料船がホデイダ港に入ったことにより、複数の商用航空便のサヌア空港離陸を実現させた。
イエメンの議長が停戦の更新を支持すると宣言したのは、イエメン政府とフーシ派が、タイズと他の県の道路の開放に関する協議への参加を準備している中での出来事だ。
フーシ派のメディアは22日、代表団が国連機でサヌアからヨルダンの首都に向けて出発したと報じた。
ある政府関係者は21日、アラブ・ニュースに対し、交渉官らは協議のため、アンマンに移動する準備をするように告げられたと述べた。
包囲されているタイズ市では、22日、数十人が、フーシ派の包囲に注目を集めるため、同市の西のホデイダ県とつながる封鎖された道路の近くで、珍しい抗議デモを行った。
路上ではデモ隊が、フーシ派の攻撃を終わらせるよう求めるポスターを掲げ、一列に並んだ。
「タイズはフーシ派民兵の包囲により、重い人道上のツケを払ってきた」と、ポスターの1つには書かれていた。
フーシ派はタイズ市を防衛する政府軍に降伏を迫るべく、2015年から同市を包囲している。