バクー:ウクライナでロシア軍に対して使用されているようなトルコのドローンが、アゼルバイジャンの航空ショーにおいて電光石火の速さで空中を旋回し、群衆から喝采を浴びた。
トルコは今週、アゼルバイジャンの首都バクーで開幕した航空宇宙技術フェスティバル「テクノフェスト」で、その防衛技術を披露している。
トルコのTB2ドローンは、ベイカルディフェンス(Baykar Defense)社が製造している。同社は、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の義理の息子であるセルチュク・バイラクタル氏が最高技術責任者を務める航空宇宙企業である。
水曜日、バイラクタル氏はアゼルバイジャン空軍のミコヤン ミグ29機でバクー上空を飛行した。この飛行には、彼の戦闘用ドローンの1機である「アクンチュ(Akinci)」が同行した。
トルコ国旗とアゼルバイジャン国旗のワッペンを付けたパイロット服を着て、戦闘機を操縦するバイラクタル氏の動画は、ソーシャルメディアで拡散された。
バイラクタル氏は飛行後、記者団に「これは私にとって子どもの頃からの夢でした」と語った。
トルコのドローンが最初に注目を集めたのは2019年、リビア内戦において反政府軍司令官ハリファ・ハフタル将軍によるトリポリ政府への進攻を阻止するために使用された。
翌年、トルコが支援するアゼルバイジャンが、ナゴルノカラバフ紛争地域で分離独立派のアルメニア軍に奪われた土地の大部分を奪還した際にも、これらのドローンが活躍した。
航空フェスティバルに参加したアゼルバイジャンの観客は、ウクライナに侵攻したロシア軍に対して現在重要な役割を担っているTB2ドローンの展示に対して、拍手喝采を送った。
トルコの国防産業の高官によると、トルコはクルド労働者党やダーイシュなど、広範な「脅威」に直面している。
PKKはアンカラとその西側同盟国によってテログループとしてリストアップされている。
しかし、米国を含むNATO同盟国がトルコに禁輸措置を課したことで、アンカラは防衛装備品の製造を自らの手で行うことを余儀なくされたと、当局は述べた。「ウクライナ戦争で状況は変わりつつある」と当局は語った。
トルコは、ロシアのミサイル防衛システムS-400を購入したためにF-35戦闘機計画から排除された後、空軍の近代化を目指してきた。
しかし、直接交渉を通じてウクライナ紛争の終結を仲介しようとしたアンカラの役割は、過去数ヶ月間に米国との関係を改善するのに役立ったかもしれない。
4月に、ジョー・バイデン米大統領は、F-16戦闘機をトルコに供給することが米国の戦略的利益につながるとの考えを示した。
米国のラトガース大学カムデン校のマイケル・ボイル氏は、ベイラクタールのTB 2のようなトルコ製ドローンは、「広く普及しているため、現代の紛争においてますます重要となっています」と述べている。
AFP