
ハルツーム:スーダンのアブドゥルファッターフ・ブルハン軍部最高司令官は29日、昨年の軍によるクーデター以来課していた国内の非常事態を解除した。暫定政権である主権評議会が発表した。
スーダンは、ブルハン司令官率いる10月25日のクーデターによって2019年のオマール・バシール大統領の解任に続く不安定な政権移行が覆されて以来、深まる不穏な動きに揺れ動いていた。
ブルハン司令官が「全国の緊急事態の解除を発令した」との声明を、主権評議会が発表した。
この法令は、「移行期間の安定を実現させる有益かつ有意義な対話に向けた状況を整えるために」発令されたものであると同声明は付け加えている。
世界最貧国のひとつであるスーダンは、数十年におよぶ国際的孤立とバシール政権の失政に起因する経済の急落にも苦しんでいる。
国連は、アフリカ連合およびアフリカの地域機構であるIGAD(政府間開発機構)と共に、この危機を解決すべくスーダン主導による協議を進めるよう働きかけてきた。
西側諸国は、国連、アフリカ連合、IGADの方針を後押しし、スーダンの各派閥に対して協議への参加を促している。
ブルハン司令官は、スーダンの派閥間協議に入る土台作りとして、政治犯の釈放を約束した。
スーダン当局は先月、反クーデター派の文民指導者数名を釈放した。
AFP