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人権団体、増加する残虐行為を理由にスーダン指導者らにさらなる制裁を科すよう米国と国連に要請

2023年8月2日、スーダンのダルフール地域にあるMurneiにおける紛争を逃れ、チャドのアドレに向かうスーダンの人々。(ロイター/ Zohra Bensemra)
2023年8月2日、スーダンのダルフール地域にあるMurneiにおける紛争を逃れ、チャドのアドレに向かうスーダンの人々。(ロイター/ Zohra Bensemra)
2023年8月2日、スーダンのダルフール地域にあるMurneiにおける紛争を逃れ、チャドのアドレに向かうスーダンの人々。(ロイター/ Zohra Bensemra)
2023年8月2日、スーダンのダルフール地域にあるMurneiにおける紛争を逃れ、チャドのアドレに向かうスーダンの人々。(ロイター/ Zohra Bensemra)
2023年8月2日、スーダンのダルフール地域にあるMurneiにおける紛争を逃れ、チャドのアドレに向かうスーダンの人々。(ロイター/ Zohra Bensemra)
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05 Aug 2023 04:08:26 GMT9
05 Aug 2023 04:08:26 GMT9
  • ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、4月に2つの軍事勢力の間で戦闘が勃発して以来、西ダルフールだけで少なくとも7つの村や街がほぼ完全に焼き払われるか、破壊された

カイロ:4日に主要人権団体が、焦土攻撃の証拠が増えつつある混乱したダルフール地域における「残虐行為について責任がある」スーダン指導者らに対して、さらなる制裁を科すよう、米国と国連に要請した。

北東アフリカに位置するスーダンは、アブドゥルファッターフ・ブルハン氏が率いる軍と、モハメド・ハムダン・ダガロ氏が指揮する準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」との間の数か月にわたる緊張関係が、首都ハルツームやその他の場所における大規模な戦闘に発展した4月に、混沌に陥った。2000年代初めに大量虐殺の紛争の舞台となったダルフールでは、戦闘が民族間の暴力へと変容しており、RSFと同盟を組むアラブ系民兵組織が西部地域においてアフリカ系コミュニティを標的としていると、国連当局者はいう。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは報道発表の中で、「国連安全保障理事会が最終的に市民を守り、残虐行為の責任者たちにその責めを負わせるよう行動すると保証する」ために、米国政府は狙いを定めた制裁を科すべきだと述べた。米国は8月1日に国連安全保障理事会の持ち回り制議長国を引き継いだ。

ニューヨークを拠点とする人権監視団体であるヒューマン・ライツ・ウォッチは、同団体が分析した衛星映像と証言によると、西ダルフールだけで少なくとも7つの村や街がほぼ完全に焼き払われるか、破壊されたと述べた。Habilla Kanari、Mejmere、Misterei、Molle、Murnei、Gokor、Sirbaといった村々だ。

「西ダルフールで町が次々と焼き払われ、何万人もの市民が命からがら逃げ出す中で、世界は傍観しているべきではない」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチ代表のティラナ・ハッサン氏は述べた。

米国は6月に、交戦勢力と関係する、もしくは交戦勢力が所有する4つの主要企業に対して制裁を科した。また、ホワイトハウスは軍およびRSFの高官と、失脚したオマル・アル・バシール元大統領が率いていた前政権の指導者たちにビザの制限をかけた。具体的に誰が影響を受けるかは明確にされなかった。

30年以上にわたってスーダンを支配してきたアル・バシール氏は、ダルフール地域に関連する戦争犯罪と大量虐殺の罪で国際刑事裁判所により指名手配されている。

4日のうちに、米国、英国、ノルウェーが共同声明の中で、ダルフールにおける流血の終結を呼びかけた。3国は継続中の暴力行為、特に即応支援部隊および同盟を組む民兵組織による「民族性に基づく殺人と広範な性的暴行の報告」について非難した。

4月中旬に最新の戦闘が勃発して以来、軍とRSFの間で少なくとも9回の一時停戦合意が結ばれ、その多くはサウジアラビアの沿岸都市ジェッダにおける派閥間の話し合いの中で米国とサウジアラビアが仲介した。しかし、全ての停戦は失敗に終わった。

先月、国際刑事裁判所のカリム・カーン検察官が国連に対し、ダルフールで行われた疑いのある新たな戦争犯罪と人道に対する罪について調査すると述べた。

アムネスティ・インターナショナルは今週に入ってから、意図的な民間人の殺害、集団による性的暴行を含む広範な戦争犯罪について、交戦中の両勢力を個別に非難した。アムネスティは、ほぼ全てのレイプ事件はRSFとその同盟相手のアラブ系民兵組織によるものだとしている。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ は全56ページの報告書の中で、RSFは24人の女性と少女(12歳の少女を含む)を拉致し、被害者は拘束中の「数日間に、RSFのメンバー数人によってレイプされた」と述べている。

6月に発表された政府による最新の数字によると、現在までに4か月近く続いているスーダンの紛争により、3,000人以上が死亡し、6,000人以上が負傷した。医師や活動家によると、本当の死傷者数ははるかに多いと思われるという。

一方、国連の移住機関の数字によると、戦闘により400万人が自宅からスーダン国内のより安全な地域や周辺諸国への避難を強いられている。

国連食糧農業機関(FAO)は3日に、同国内の2030万人が現在「深刻な飢餓に直面」しており、昨年同時期の2倍となっていると発表した。

AP通信

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