
レイ・ハナニア
シカゴ:イエメンにおける国連主導の停戦は依然として深刻な課題に直面しているが、停戦の継続は国内で7年間続いている内戦の永久的な終結へ向けた最高の希望だと、ティム・レンダーキング米イエメン担当特使は火曜日に述べた。
停戦は4月2日に始まり、6月2日に2ヶ月延長された。ジョー・バイデン米大統領は先週、停戦の延長に勇気づけられたと発言した。また、イエメン、サウジアラビア、オマーン、ヨルダン、エジプトの指導者たちに対し、サヌア発着の毎日の国際航空便の再開を含む、イエメンに正常な日常生活を回復するための努力、および投資の促進に向けた尽力に感謝の意を表明した。
しかし、レンダーキング特使は、フーシ派とそのイランの支援者を含む全当事者が停戦のもとでの誓約を遵守しなければならないと述べた。フーシ派は多数のイエメン人を人質に取り続けている。12月には14人が抑留され、うち1人は拘束中に死亡した。
「イランが停戦を歓迎したことは非常に嬉しく思う。非常に良い兆候だ」と同特使はは述べた。
「米国はイランがイエメンにおいて積極的な役割を担うことを望んでいる。今まではそうしてこなかった。それどころか紛争を焚き付けてきた」
「彼ら(イラン)は、フーシ派を武装させ、訓練し、イエメン、サウジアラビア、近隣諸国において民間人を銃撃するよう促してきた。彼らはイエメンへの殺傷物質の密輸を手助けしてきた」
「これはイエメンが進むべき方向ではない。イエメンは壊滅的な紛争に背を向け平和へと向かう努力をしている。だからイランにその努力を支援させなければならない。それこそが我々が歓迎することだ」
レンダーキング特使は、バイデン政権の支援が「不可欠」であり、ほとんどが舞台裏で行われているものの、「この紛争を不安定化させたい」勢力の試みを阻止するための国際的なコンセンサスを築くうえで「中心的な役割」を担ってきたと述べた。
「大統領がイエメン内戦を他の問題よりも優先するというリスクを取ったことが実を結んだと考えている。また、この問題に関する米国のリーダーシップと外向的関与に対し、国際社会は非常によく反応してくれていると思う」と同特使は続けた。
「特に、サウジアラビア、オマーン、UAEとの関わりは非常に強く影響力があったと考えている」
またレンダーキング特使は、ヨルダンによる支援も称賛し、停戦の継続を含む過去数ヶ月でなされた全体的な進展のおかげで、持続的な平和の見通しに関しては引き続き楽観していると述べた。
「今年になってイエメンからサウジアラビアに向けた攻撃が400回以上なされた」と同特使は述べた。「1月にはUAEで民間人を標的とした攻撃があった。本当に、状況は非常に切迫していると思われた」
「ところが、多数の要因が作用し始めた。強力な外交的関与もそうだが、莫大な資源を投じているにもかかわらずフーシ派が1年半かけてもマアリブを占拠できていないという事実もだ」
「平和は決して実現していない。この戦争は終わっていない。今の勢いを利用して、持続的な停戦や政治的対話など他の領域へも手を伸ばさなければならない。これらこそが、内戦を最終的に終結させるための手段となる」
レンダーキング特使は、イエメン政府が国民のために基本的サービスと経済的安定を回復し改善する手助けをすることが重要な目標だと述べた。また、米国による人道的貢献を強調し、その総額は「紛争期間中に約45億ドル」に上るとした。
同特使は、残るもう一つの課題として石油タンカー「FSOセイファー」の問題があると指摘した。内戦開始以来メンテンナンスを受けることなく紅海のイエメン西岸沖に停泊しているこのタンカーは状態が劣化しており、壊滅的な石油流出が起こる恐れが高まっている。国際的な支援者は、タンカーの安全を保つための専門家チームによる緊急作業のために3300万ドル以上の資金調達を約束したが、当局によると、和平努力を損ないかねない環境危機を回避するためにはさらに多くの資金が必要だという。
レンダーキング特使は、「比較的平和で信頼醸成が可能なこの期間を利用して、110万バレルの原油を積んだセイファータンカーという時限爆弾を安全な船に積み替え、紅海における経済的・人道的・環境的な災厄を回避しなければならない」と述べ、爆発の可能性が懸念されることを付け加えた。