ワシントン:米国は14日、2015年核合意の復活に関して、イランが「筋違い」の問題を排除する建設的な対応をとるのを待っていると表明した。米国テロ組織リストからのイスラム革命防衛隊(IRGC)の削除を求めるイランの要求を指している可能性がある。
国務省のネッド・プライス報道官は、正式には包括的共同行動計画(JCPOA)と呼ばれる同合意に言及して、「イランがJCPOAにとって筋違いの問題を脇に置いて、建設的な対応をとるのを待っている」と述べた。
2018年に当時のドナルド・トランプ米大統領は、イランが経済制裁の解除と引き換えに核開発計画を抑制する同合意を反故にした。その結果として、約1年後にイランは核制限の根幹をなす事項に違反し始めるようになった。
ブリーフィングの際に、米国のプライス報道官は、イランは同合意の復活に向けて新たな提案を行ったとするイラン外相の発言についての質問に答えたが、詳細には触れなかった。
3月に同合意はほぼ復活に至るように見られていたが、土壇場でのロシアの要求と、米国が外国テロ組織リスト(FTO)リストからIRGCを削除するかどうかの問題を巡って、協議は混迷に陥った。IRGCが管理する軍事・諜報のエリート部隊について、米国は世界規模のテロ活動を行っていると非難している。
ジョー・バイデン政権は、IRGCをリストから削除する予定がないことを明言している。削除は実際には限られた効果しか持たないが、米国の多くの議員を怒らせることが予想される。
ロイター