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ヨルダン、激しい反対論にもかかわらず、イスラエルからガスの輸入を開始

ヨルダンがイスラエルから15年間天然ガスを購入するという契約に反対するデモ中に、アンマンでプラカードを持つヨルダン市民。 (AFP /ファイル)
ヨルダンがイスラエルから15年間天然ガスを購入するという契約に反対するデモ中に、アンマンでプラカードを持つヨルダン市民。 (AFP /ファイル)
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03 Jan 2020 04:01:43 GMT9
03 Jan 2020 04:01:43 GMT9

ダウド・クッタブ

エルサレム:論争の的となっているイスラエルからヨルダンへのガス供給取引により、火曜日、正式にガス供給が開始された。激しい反対論にもかかわらず、ハイファの東方沖合から実験期間の最初のガス採掘が行われたのだ。

100億ドルの15年契約では、ハイファの西方約50 kmのリバイアサン・ガス田からのガス輸入が求められる。ヨルダンは毎日3億立方メートルの天然ガスを受け取ることになっている。

ヨルダン側が契約を無効にした場合は同国に15億ドルの罰金が科されると伝えられており、国境内にガスが見つかったとしても輸入量を20%以上減らすことはできない。

取引はヨルダン政府と米国政府からの保証によって支えられている。2018年予算によると、ヨルダンはイスラエルガス受入用インフラストラクチャーの準備としてヨルダンディナールで1,100万(1,515万ドル)ディナールを費やした。

ヨルダン国営電力会社(NEPCO)は水曜日、天然ガスの実験的パンプ供給は3か月続くと述べた。

下院の「改革再建連合」(al-Islah)ブロックを率いるSaleh Al-Armouti氏は昨年7月、契約書の翻訳版を入手したと述べ、政府が 15億ドルのペナルティを払わずに取引解消できる条項があると主張、政府は国民を欺いたとして非難した。

取引反対キャンペーンを調整したHisham Bustani氏は、アンマンに拠点を置くラジオ局「Al-Balad」に対し、「破局的な」取引を停止できるのはヨルダン議会のみで、イスラエルからガスを入手する必要などないと語った。「アカバに液化天然ガス港があり、エジプトのガスも戻ってきており、ソーラーパネルでの発電も行っています。ヨルダンの納税者が100億ドルもの金をシオニスト企業に従属するために払うことになるんです。そしてその企業はパレスチナから盗んだガスを私たちに売ろうとしているんですよ」とBustani氏は同局に語った。

だが議会のWafa Bani Mustafa議員は、取引停止の努力は失敗に終わり、操業開始は「ブラックデイ」であると述べた。

「残念ながら、国民による圧力も議会による圧力も、なにも結果を出すことができませんでした」とMustafa議員はアラブニュースに語り、イスラエルからの輸入を停止する法律を可決する試みについて説明した。「法案決定を迅速化させようと努力しましたが、各委員会に葬られてしまいました」

11月30日、下院外交委員会のRaed Khazaleh委員長は、契約締結に関与した人物全員を裁判にかけるよう求めた。委員長はさらに、契約には秘密条項があると述べた。

Tariq Khoury議員は、このガス取引に激怒しており、この問題は政治的には解決できないかもしれないが、強行手段を取れば解決できるかもしれないと述べた。「自分の中にあるものをすべて口にしたら捕まってしまいます」とKhoury氏はアラブニュースに語った。

イスラエルとのガス取引反対連合のメンバーであるMohammad Absi氏は、市民社会、議員、労働組合に対し、金曜午後のデモに参加するよう呼び掛けた。

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