
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー、イエメン:南西部の都市タイズに焦点を当てた和平交渉に参加しているイエメン政府代表団は、25日、タイズ包囲の終結提案を拒否し、国連の仲介による停戦を台無しにすると脅迫しているとして、イランの支援を受けるフーシ派を非難するよう、ハンス・グルンドベルグ国連イエメン担当特使に要求した。
政府代表団の一員であるアリ・アル・アジャル氏は、国際社会の甘い姿勢は、2015年に始まった、フーシ派が同都市の包囲の解除を拒否するのを助長するだけだと述べた。
「特使は自身の提案の実施を推し進め、それを拒否した当事者を名指しで非難すべきだ」と、アル・アジャル氏はアラブニュースに語った。「彼のどっちつかずの方針は、いかなる解決策にもつながらない」
グルンドベルグ特使は当初、アンマンにて、政府とフーシ派の間で行われたタイズに関する最新の協議の中で、同市周辺の幹線道路と4つの周辺道路の開放を提案した。
それまでフーシ派によるタイズ包囲の即時解除を主張していた政府代表団はこの提案を受け入れた一方、フーシ派の代表団はサヌアの指導部と協議する時間を求めた。
グルンドベルグ特使は、自身の提案を受け入れ、4月2日に発効した国連の仲介による停戦の重要項目の履行を開始するようフーシ派を説得しようと、サヌアとマスカットを訪問していた。
フーシ派は23日、タイズに関するグルンドベルグ特使の提案を正式に拒否し、代替案として、タイズとサヌアをアベル、アル・サレメン、アル・デメナ、アル・フーバン経由で結ぶ道路と、タイズとアデンをアル・シャレジャ(ラヒジュ)、カレシュ、アル・ラヘダ経由で結ぶ道路の、同都市へアクセスする2つの道路の「即時開放」を提案している。
これらの道路について、政府代表団は「未舗装で長く、洪水が発生するコースを通る」と述べた。1つ目の道路は「狭く、荒れていて」、オフロード車しか走行できず、2つ目の道路はフーシが支配している地域を通ると、代表団は述べた。
「我々にとって、(包囲は)フーシ派の提案を受け入れるよりましだ。この道路は一方通行で埃が舞い、タイズの人々の苦しみを和らげることはできないだろう。フーシ派は、タイズとアル・フーバン間の広い道路を開放すべきだ」と、タイズのイエメン軍将校アブドゥル・バシット・アル・バヘル氏がアラブニュースに語った。
デモ隊は24日、フーシ派の包囲を非難し、自分たちの苦しみに国際的な注目を集めようと、封鎖されているタイズの西側と東側の入り口付近に集まった。英語で書かれたポスターの1つには、「タイズ包囲を断ち切れ」と書かれていた。
タイズは、7年前にフーシ派の包囲が始まって以降、実質的に同国の他の地域から切り離されているが、イランが支援する同民兵は、軍や抵抗勢力の兵士の激しい抵抗により、今のところ同市を掌握できずにいる。