
エルサレム/ラマッラー:イスラエルは日曜日、パレスチナ系アメリカ人ジャーナリストを殺害した弾丸が、自国兵士が撃ったものかどうかを判断するために、検査を行うと発表し、数時間以内に結果が出すことができるその検査過程には米国の監視役が立ち会うと述べた。
パレスチナ側は、土曜日に弾丸を米国の安全保障調整官に引き渡したが、イスラエルが条痕検査に参加しない確約を得たと述べた。
米国政府はまだコメントを出していない。米国では週末に7月4日を記念した祝日がある。
5月11日にヨルダン川西岸地区でのイスラエル軍の襲撃中にアル・ジャジーラのシリーン・アブアクラ記者が死亡し、その状況をめぐって両者の間に確執が生じており、今月予定されているジョー・バイデン米大統領の訪問に影がさしている。
パレスチナ側は、イスラエル軍が故意に同記者を殺害したと非難している。イスラエルはこれを否定し、アブアクラ氏は軍の誤射か、イスラエル軍と衝突していたパレスチナ人武装集団の1人に撃たれた可能性があるとしている。
「(条痕)検査は、米国の検査ではない。イスラエルの検査で、米国が終始立ち会うことになる」とイスラエル軍報道官のラン・コチャフ准将が述べた。
「今後、数日あるいは数時間のうちに、彼女を殺したのが我々なのか、それともパレスチナの武装集団なのかが明らかになるだろう」と同氏は軍ラジオに語った。「もし我々が彼女を殺したのなら、我々は責任を取り、起こったことを悔悟する」
パレスチナ自治政府のアクラム・アル・ハティーブ検事総長は、エルサレムのアメリカ大使館で検査が行われるだろうと述べた。
「米調整官から、検査は彼らによって行われ、イスラエル側は参加しないという確約を得た」とアル・ハティーブ氏はラジオ「ボイス・オブ・パレスチナ」にて述べ、日曜日に弾丸が返却される見込みであると付け加えた。
大使館報道官は次のように述べた。「現時点では新しい情報はない」
バイデン大統領は7月13日から16日にかけて、パレスチナとイスラエルの指導者と個別に会談する予定だ。アブアクラ記者の件は、イスラエルのヤイール・ラピード新首相にとって、外交上および内政上の試練となるだろう。
イスラエル国内安全保障省副大臣のヨアフ・セガロヴィッツ氏は、ラピード氏が「この銃弾の到着と移送の管理」に携わったことを明らかにした。
セガロヴィッツ氏は軍ラジオに対し、「明白な検査結果が出るよう、数人の専門家を交えた条痕検査を行うには数日を要するだろう」と話した。
ロイター