テヘラン:イランの超保守主義者であるイブラヒム・ライシ大統領は、自身に対するアメリカの制裁下にもかかわらず、来月の国連総会出席のためニューヨークを訪問する予定だ。イラン政府の報道官が2日に明かした。
イラン政府報道官のアリ・バハドリ・ジャフロミ氏は週次記者会見で、「大統領が国連総会に出席するための準備作業が既に行われた」と述べた。
「深刻な人権侵害に加担した」として2019年11月から米国の制裁対象となっているライシ師は、新型コロナウイルスのパンデミックを理由に昨年の国連総会を欠席した。代わりに同氏の演説を事前に録画した動画が総会の場で流された。
アメリカ政府がイラン高官のブラックリストに同氏の名前を加えた際、同氏はまだ司法長官だった。大統領に就任したのは2021年6月のことだ。
アメリカ政府は同氏について、テヘラン革命裁判所の主任検察官だった1988年、拘束された左派の大量処刑で主導的な役割を果たしたとして非難している。
ライシ師は2018年と2020年の2回にわたって疑惑を否定。イスラム共和国の建国者アヤトラ・ホメイニ師が粛清を進めるために下したとする命令を称賛したものの、自身は処刑に関与していないと主張している。
国連総会は9月13日、ニューヨーク本部で開幕する。
バハイ教徒の逮捕
イラン当局は、バハイ教の信者数人をスパイ容疑で逮捕したと発表した。崩壊状態になった核合意に関する国際的圧力に直面する中、イスラム共和国全体で弾圧が強化されている新たな兆候となった。バハイ教信者は釈放を要求し、逮捕について、イランのシーア派神政による長年の迫害政策の一環であるとしている。
イラン情報省は声明で、容疑者はイスラエルのバハイ・センターとつながりがあり、そこから情報を収集し、伝達していたと述べた。
バハイ教の国際的な統治機関である万国正義院は、長い間イスラエルのハイファを拠点としてきた。バハイ教はイスラエル建国以前から存在感を示しており、イラン政府はこの地域における最大の敵とみなしている。
イランは、バハイ教徒が違法行為を行ったという疑惑を裏付ける証拠を提示しなかった。国営放送の映像では、容疑者の1人が「情報省の捜査官に監視されている」と語っていたものの、映像の中で何らかの不正行為を行ったとは認めていない。
バハイ教団は国際的な支援団体を通じて、逮捕者のうち数人が過去に懲役10年の実刑判決を受けた同教の指導者であることを明らかにした。
バハイ教団は逮捕者について、「国内では復活の象徴となっており、国際的には著名な元良心囚である」とし、「彼らを逮捕したことは、イランのバハイ共同体に対するイラン政府の迫害がエスカレートしていることを内外に示すものである」と述べた。
バハイ教団は、同教が創設以来、イランのシーア派聖職者たちから迫害を受け続けており、1979年のイスラム革命以降、迫害はさらに激しさを増しているとしている。
AFP