ワシントン:米国は7日、シリアで地震の救援活動を実施するためにパートナーと協力しているが、シリア政府との協力には断固として反対すると表明した。
また、米国は、5日(米国時間)に発生した地震で同じく大きな被害を受けたNATO同盟国トルコに、救助隊2チームを派遣し、その後さらなる支援を行う予定であると表明した。
アントニー・ブリンケン国務長官は、オーストリアの外務大臣と会談した際に記者団に対し、「シリアでは、米国が資金拠出する人道支援パートナーが、人命救助のための支援を調整している」と述べた。
「我が国は、シリアで戦争が始まって以来、主要な人道支援提供国であり、同様にシリアの人々が今回の災害から立ち直るための支援も約束する」とブリンケン氏は述べた。
「その際、資金は当然ながらシリアの人々のもとに向かうのであり、シリアの政権に向かうのではないことを強調しておきたい。この点は変わらない」
米国は、シリアのバッシャール・アサド大統領との関係正常化や直接的な復興支援を拒否しており、12年近くに及ぶ残忍な内戦における残虐行為の説明責任を求めている。
アサド政権は国土の大半を奪い返し、過去1年間に他のアラブ諸国やトルコとの関係も修復している。
米国際開発庁(USAID)で現地対応を指揮するスティーブン・アレン氏は、被害の大半はアサド政権の非支配地域であり、USAIDはこの地域に現地パートナーを持っていると述べた。
USAIDは戦争で被災したシリア人を支援するために既に実施されていた支援の方向性を切り替え、救助活動や居住施設・食料の提供といった緊急ニーズに注力している、とアレン氏は述べた。
同氏は記者団に対し、「私たちは現在、シリア北西部であらゆる人道支援の対応を進めている」と述べた。
活動の安全性を理由に、米国と協力している非政府組織の名前は明かさなかった。
米国は、NATO同盟国のトルコに救助隊2チームを派遣することを発表している。アレン氏によると、チームは8日朝に到着し、これまで捜索活動が限られていたアドゥヤマン市に向かう。
チームは、人員158名、犬12匹、特殊機材17万ポンド(77,100キロ)を積み込んだC-130輸送機2機で現地に向かうとのことだ。
「私たちが今トルコで注力しているのは、ありていに言えば、チームを派遣し、人命を救うことだ」と、アレン氏はアンカラで語った。
「住居を失った人たちや緊急支援が必要な人たちにさらなる支援が必要であれば、私たちはそれらを提供する準備がしっかりできている」
当局や医療関係者によると、マグニチュード7.8の今回の地震で、両国で7,100名以上の死者が出ている。
AFP