
ムハンマド・ナジーブ
ラマッラー:パレスチナの指導者たちは、国連への正式加盟を目指し、新たな外交努力を開始した。
このキャンペーンは、アッバース大統領が9月23日に行われる国連総会でパレスチナの地位向上を訴える画期的な演説を行い、最大の山場を迎える。
パレスチナ政府報道官のイブラヒム・メルヘム氏は10日、アラブニュースの取材に対し、「パレスチナ人にとって、占領を終わらせる政治的道筋や希望がない以上、パレスチナ人の国家としての地位と占領下の土地に住むパレスチナ人の国民としての地位を高めるためには、国連に頼るほかはない」と述べた。
国連は2012年11月の総会で歴史的な投票を行い、パレスチナの非加盟オブザーバー国家としての地位を認めた。投票結果は、賛成が138ヵ国、反対が9ヵ国、棄権が41カ国だった。決議には、パレスチナによる正式加盟の要請を受け入れることを「安保理が前向きに検討することを希望する」との内容が盛り込まれた。アッバース氏は2011年9月にその要請を提出したが、米国が拒否権の行使をちらつかせたため、安保理で否決された。
パレスチナの政党であるファタハの幹部のサブリ・サイデム氏は、アラブニュースに対し、フランスがパレスチナ人に対し国連への正式加盟を要求するよう働きかけ、スウェーデンとアイルランドはその動きを無条件に支持すると表明した、と述べた。サイデム氏は、パレスチナ人は今後、アラブや国際社会からの支援をさらに求めるだろうと述べた。
また、同氏は、「特にイスラエルによるパレスチナ人への攻撃が続き、米国のジョー・バイデン政権がパレスチナ・イスラエル紛争解決におけるビジョンを実行できず、パレスチナとウクライナに関して二重基準の対応をとっている。このため、国連加盟はパレスチナにとって待望の資格となる」と述べた。