
エルサレム:木曜日未明、占領下のヨルダン川西岸地区の都市ナブルスで衝突が発生し、イスラエル軍がパレスチナ人1人を殺害した。パレスチナ人医療関係者が伝えた。イスラエル軍は死亡した男性は武装して兵士に向けて発砲していたとしたが、パレスチナ側はそれを否定している。
目撃者によると、ヨセフの墓を訪れるユダヤ人礼拝者を護衛するためにイスラエル軍が到着した際に衝突が発生した。このユダヤ教の聖地ではイスラエルとパレスチナの衝突が頻発している。
パレスチナ赤新月社によると、パレスチナ人4人が銃撃され、そのうちの1人の18歳の男性が死亡した。合計で少なくとも30人のパレスチナ人が負傷した。
同日、これとは別の動きがあった。イスラエル治安部隊はヨルダン川西岸地区の7つの非政府組織を襲撃し、コンピューターや備品を差し押さえたうえで入り口を封鎖した。パレスチナ人の目撃者や当局者が伝えた。
これは、支援金をパレスチナ武装組織に横流ししているとして、これらの組織をテロ組織に指定する決定を下したことを受けたものだ。イスラエルのこの動きは国連や人権監視団体から批判されている。テロ組織指定は水曜日に批准された。
EU加盟9ヶ国は、イスラエルによる嫌疑には証拠がないとして、これらの組織との協力を継続すると述べた。
イスラエルのベニー・ガンツ国防相は、これらの組織が正体を隠してパレスチナ解放人民戦線(PFLP)のために活動したとするイスラエルの立場を繰り返した。PFLPはイスラエル人に対する攻撃を実行してきた組織で、米国とEUのテロ組織ブラックリストに含まれている。
「彼らは偽造や詐欺などの様々な手段を通してテロ組織のための資金調達も手伝っている」とガンツ国防相は述べた。
パレスチナ自治政府高官のフセイン・アル・シェイク氏は、「民間の社会事業施設を襲撃したこと(…)は、危険なまでに行き過ぎた行為であり、真実と正義の声を封じようとする試みだ」とツイートした。
「あらゆる公的国際機関や人権団体に対し、直ちに介入してこの占領者の行為を非難すること、またこれらの施設が再開され自由に活動できるように圧力をかけることを求める」とシェイク氏は述べている。
ロイター