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米、ロシアとの関係をめぐって制裁の可能性とトルコに警告

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と握手するロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)。2022年8月5日(AFP/File)
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と握手するロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)。2022年8月5日(AFP/File)
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25 Aug 2022 05:08:49 GMT9
25 Aug 2022 05:08:49 GMT9

イスタンブール:トルコ最大の産業団体が、ロシアとの取引を続けた場合制裁に直面する可能性があると警告する書簡をアメリカ財務省から受け取っていたことを認めた。

アメリカ政府は、6か月前のロシアによるウクライナ侵攻を受けて西側諸国が課した金融・貿易上の制限の迂回路として、ロシア政府と企業がトルコを利用しているのではないかとの警戒を強めている。

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、今月黒海のリゾート地ソチで行われた首脳会談で、経済協力をさらに進めることで合意した。

公式の統計によると、今年5月から7月にかけてのトルコの対ロシア輸出額は前年比で50%近く上昇している。

トルコのロシア産原油の輸入額は急増しており、両国は半国営の巨大企業ガスプロムが輸出する天然ガスの代価をルーブルで支払うことに合意している。

アメリカのウォリー・アデエモ財務副長官は6月に、あまり例のないことだがアンカラとイスタンブールを訪れ、ロシアの新興財閥や大企業が西側の制裁を回避するためにトルコの企業や団体を利用しているのではないかというアメリカ側の懸念を伝えた。

NATO加盟国であるトルコは、ロシアともウクライナとも友好関係を保ち、戦争において中立の立場を取ろうとしており、国際的な対ロシア制裁にも加わっていない。

アデエモ氏はさらに、トルコの産業団体TUSIADとアメリカの在トルコ商工会議所に書簡を送り、所属する企業や銀行は制裁を受ける可能性があると警告した。

TUSIADは火曜日に声明を出し、トルコの財務省および外務省に書簡の内容を伝えたと明らかにした。

書簡の内容については、ウォール・ストリート・ジャーナルが他紙に先駆けて今週報じている。

「アメリカが指定した人物に物質的援助を行ういかなる個人や団体も、制裁を受ける可能性がある」とアデエモ氏は書簡で述べている。

「制裁を受けているロシアの銀行と提携するのであれば、トルコの銀行は世界の主要な金融機関との提携およびアメリカドルやその他の主要通貨へのアクセスはできなくなるだろう」

エルドアン大統領とプーチン大統領の間で結ばれた経済協力協定には、より多くのトルコの銀行がロシアの決済システム、ミールを受け入れることも含まれている。

トルコ政府高官はアデエモ氏の書簡に関して、公式に反応は示していない。

ロシアとの協力拡大には、来年の総選挙に向けて低迷するトルコ経済を支える狙いがあると見られる。

エルドアン大統領はすでに、トルコはロシア産原油と天然ガスに大きく依存しているため、西側の対ロシア制裁に加わることはできないと表明している。

「トルコ経済の現状を考えると、ロシアへの制裁に加わった場合、もっとも大きな損害を被るのはトルコでしょう」と、エルドアン大統領の外交政策顧問、イブラヒム・カリン氏は6月に語っていた。

「我々の採った方針は明確です。今のところ、西側諸国もこれを受け入れています」

AFP

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