ワシントン:米国は現在、イランと共に核合意を再び順守する場合としない場合の2つのシナリオを等しく想定し、準備しているという。米国務省が4日、発表した。
「両国が共に包括的共同行動計画(JCPOA)に復帰する計画は非常に不透明なため、我々は現在、両方のシナリオを等しく準備しています」と、米国務省のネッド・プライス報道官が記者会見で述べた。
一方米国上院は、共和党のテッド・クルーズ議員を発起人とする、テロ行為に関係するイランに対する制裁についての報告書を求める「指示動議」の投票を行い、賛成86票、反対12票の超党派による強力な支持を得た。同動議は、制裁が中国とイランの協力に制限をかける上で必要だと説明している。
仮にこの動議が法制化されれば、その条項によって国際的なイラン核合意の、慎重さを要する交渉がさらに困難になる可能性もあるが、西側諸国は、共和党のドナルド・トランプ前大統領が2018年に核合意を離脱して4年が経った現在、合意が再建されるという希望をほとんど失っている。
ロイター