アラブニュース
ドバイ:国際博物館会議(ICOM)の第27回世界大会が2025年にドバイで開催される。エミレーツ通信が報じた。
中東・北アフリカ・南アジア(MENASA)地域で初めての同大会の開催となる。
ICOM次回大会の組織委員会に委ねられる象徴的なバトンであるICOM旗が、プラハで開催された2022年大会において正式にドバイに引き渡された。
ドバイ文化芸術庁長官でドバイ評議会会員のシェイク・ラティファ・ビント・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム氏率いるUAE代表団が大会に出席した。
同氏は、「ドバイは2025年のICOM次回大会開催に向けて正式に動き出した。MENASA地域で初めてICOM大会を受け入れるということで、ドバイにとって極めて歴史的な瞬間だ」と述べた。
「ICOM大会の招致は、我らの賢明な指導者の支援、およびドバイとUAEの全ての文化団体やパートナーによる首長国および連邦としての文化の発展向上のための長年にわたる取り組みがなければ実現しなかっただろう」
「ドバイは比較的短期間に目覚ましい文化的実績を上げることができた。ドバイを世界的文化拠点の最前線に位置づけることを目指して引き続き取り組んでいく。国際的に活躍する博物館関係者が一堂に会する、影響力のある文化的大会を開催できることを楽しみにしている」
「この世界的プラットフォームは、博物館の未来について議論し、有形無形の文化遺産を保護・奨励するための最善の手法・アプローチを探るための機会となるだろう」
ドバイは「急速に変化するコミュニティーにおける博物館の未来」というテーマのもとで第27回ICOM大会を開催する。
ICOM旗はICOM UAE代表のラシャド・ブカシュ氏に引き渡され、同氏からドバイ文化芸術庁事務局長のハラ・バドリ氏に手渡された。
旗を受け取ったバドリ氏はこう述べた。「ドバイを代表してこの場に立てたことは格別な名誉であり光栄なことだ。2025年の次回大会のバトンをドバイに委ねてくれたICOMとその会員の皆様に感謝したい」
「UAEは、知識交換と文化対話のために不可欠な中心地としての博物館を非常に重視している。文化はあらゆる場所のあらゆる人がアクセスできるものであるべきだと我々は考える。博物館は、コミュニティーの成員が自らの歴史や遺産とつながり、現在の問題と文化傾向を理解することを可能にする重要な文化的ネットワークだ」
「ドバイでは過去数十年間、文化部門や博物館部門に投資してきた結果、いくつかの象徴的な文化施設が作られた。エティハド博物館は、首長国の連合の歴史を記念して建てられたものだ。未来博物館では、あらゆる世代の人々が訪れ、我々が共有する未来を見て触れて形作ることができる。ドバイ最大の歴史博物館であるアル・シンダガ博物館は、首長国文化に根ざした旧市街の伝統的都市構造の中に作られている。
「また我々の地域では新世代の文化愛好家も登場しつつあり、遺産の保全や創造的経済のさらなる発展に貢献している」
ドバイ文化芸術庁博物館部門のプロジェクトマネージャーであるマリアム・ムダファル・アーリ氏は、2025年のICOM大会開催に際してのドバイの計画を要約した。
「2025年のICOM大会を開催することで、博物館部門の変化、復興、包摂性、透明性、持続可能性などの問題に対処するためのイベントにするだけでなく、より幅広い規模でそれらを具現化したい」
「UAEには約55の政府系博物館と約115の民間博物館がある。エティハド博物館、シャルジャ・イスラム文明博物館、カスル・アル・ホスン、ルーヴル・アブダビ、開館予定のグッゲンハイム美術館などは文化的象徴だ」
「また、ICOM大会をドバイに招致できたことで、1946年のICOM設立以来初めてMENASA地域で同大会を開催できることになる。博物館関係者・専門家がこの地域でついに一堂に会する稀有な機会だ」