
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:イエメン軍は、アビヤン州の山岳地帯にある重要な拠点からアルカイダ戦闘員らを駆逐したと伝えている。同テロ組織に対する直近の勝利だ。
独立派であるSTCが指揮する軍隊は15日、オマラン渓谷の奥深くに進軍し、約10年続くアルカイダの占領に打撃を与えたと、STCのモハメド・アル・ナキーブ報道官がアラブニュースに語った。
「アルカイダの兵士らは狙撃兵を配置し、IED(即席爆発装置)を設置し、また橋や道路を爆破することで、我が軍が渓谷へ進軍してくるのを阻止しようと努めました」と報道官は伝えた。
イエメン軍が「慎重に」谷を押し進み、他の部隊は逃亡する戦闘員を捕らえるために入り口を防いだと、ナキーブ氏は述べた。
戦闘員らが反撃し、15個のIEDを爆発させたことで1人の兵士が死亡し、4人が負傷したと報道官は伝えた。
彼らのしつこい抵抗にも関わらず、現地当局者によると、現在ではアビヤン州の80%近くからアルカイダが一掃されたという。
報道官によると、STCの軍はまた、隣接するシャブワ州のアル・ムサイナという地域も制圧した。
アルカイダはソーシャルメディアにおいて、「真実の矢」と称する反撃作戦を開始すると宣言した一方、アビヤン州とシャブワ州で敗北を喫したという事実は否定した。
イエメンのテロ活動専門家であるサイード・オベイド・アル・ジェミ氏は、今回STCがオマラン渓谷で実行した作戦は、アルカイダにとって大打撃だったと説明した。
「この谷はアルカイダにとって重要な拠点であり、残り少ない安全な要塞の一つであった可能性もあります。最近まで、今回のように地上部隊に攻撃されたことはなかったのです」と、ジェミ氏はアラブニュースに語った。
オマラン渓谷は長きにわたり、アルカイダにとっての僻地の安息所としての役割を果たしてきた。同組織はそこで多くの訓練施設や人員採用の拠点、IEDや他の兵器の製造工場などを運営してきたと、地元当局は伝えた。
15日に実施された作戦は、イエメン南部において死傷者を出した一連の攻撃や拉致事件を受けて開始した、「東の矢」というSTCによるアルカイダ掃討作戦の一環だ。