
テヘラン(イラン):イラン革命防衛隊(IRGC)は24日、隣国イラク北部にあるクルド人武装集団の基地を攻撃したと国営メディアが伝えた。若い女性が警察に拘束されて死亡したことに抗議する反政府デモが広がってから1週間後のことだ。
IRNA(イラン国営イスラム共和国通信)によると、IRGCの地上部隊が、イランの西アゼルバイジャン州内の地点から大砲を発射し、国境を越えてイラクに拠点を置く、IRNAが呼ぶところの「テロリスト集団」を攻撃したという。詳細は報道では明らかにされていない。
IRNAはまた、イランで「Komleh(コムレ)」と呼ばれる分離主義グループのメンバー数人が情報部隊によって逮捕されたと伝えたが、詳細は明らかにしていない。
イラン軍に近いとされる半官半民のタスニム通信は、IRGCの声明を引用し、国境の安全を確保するために作戦は継続される、と述べた。
タスニム通信は、攻撃はイラク北部のクルド人分離主義グループの基地を標的とし、現地時間16時に行われ、それらに深刻な被害をもたらしたと付け加えた。
IRGCの攻撃は、最近の国内騒乱に対する分離主義グループの支援と彼らによるイランへの武器輸入の試みに対するものであったとタスニム通信は伝えている。
イランの道徳警察に拘束された22歳の女性マフサ・アミニさんが拘留中に死亡したことで、イランの各州と首都テヘランで騒乱が広がっている。アミニさんの家族はイランのクルド地域出身だ。
国営テレビは24日、先週17日の抗議デモの発生以来、41名のデモ参加者と警官が死亡したと報じた。正式な統計は内務省が発表するとしている。AP通信の集計によると、アミニさんの葬儀後に抗議行動が始まって以来、警察とデモ参加者の双方から少なくとも11名の死者が出ている。
AP