モハメッド・ナジブ
ラマッラー:伝えられるところによると、11月1日に行われるイスラエル総選挙の準備期間中にイスラエルの入植者たちは、ヨルダン川西岸地区全域でパレスチナ人の一般市民や所有物への攻撃を激化させている。
情報筋によると、入植地キリヤトアルバの近くのワディ・アル・グロスにあるイスラエル軍の検問所の近くで29日、銃撃事件が起き、イスラエル人警備員1人が殺害され、3人が負傷した。その後、暴力行為が激化し、パレスチナ人の住む家が発砲された。唐辛子スプレーをかけられた人もいたという。
イスラエル軍は、同軍の部隊が襲撃者を捜索していると発表した。イスラエル情報筋は、ヨルダン川西岸地区南部ヘブロン出身のモハメド・カメル・アル・ジャバリ(35)氏がキリヤトアルバで入植者の一団に発砲したと主張した。同氏はその後、イスラエル軍との銃撃戦で死亡した。
銃撃事件の後、イスラエル軍はヘブロンの入口を閉鎖した。
そして多数の入植者がパレスチナ人の車を襲撃し、ヘブロン南部にあるアル・ファワル難民キャンプに通じる道を閉鎖した。
29日夜には、入植者の集団がワディ・アル・フセイン地区とジャベール地区の間でパレスチナ人の住居に発砲したという報告があった。
「入植者たちが家に向けて発砲している。子供たちが心配だ。入植者たちは私の家の下に立っている」と話す活動家マナル・ダナ氏の声が録音されていた。
イブラヒミ・モスクの近くのアル・サーラ地区では、武装した入植者たちが、イスラエル軍に守られながら、一般市民に唐辛子スプレーを噴射した。ヘブロンにいるパレスチナ情報筋が明らかにした。
中部ヘブロンの組織ファタハは30日、アル・ジャバリ氏を追悼するストライキを行うと発表した。
ヘブロン出身の人権活動家ヒシャム・シャルバティ氏はアラブニュースに対し、「29日夜、入植者がヘブロンの全ての交差点を閉鎖した。翌朝になってもしばらくはイスラエル軍に閉鎖されたままだった」と話した。
ファタハは声明で「我々の闘いは続いている。殉教者部隊が、我々の土地を守るために国の状況を前進させている」と発表した。
「占領軍が主導する、我が国の全ての地区のパレスチナ人への激しい、組織的な攻撃に対応して、我々の名誉と神聖な義務を守る必要がある」とファタハは主張した。
「全ての殉教者、負傷者、拘留者、そして殉教した我々の英雄モハメド・カメル・アル・ジャバリ氏に哀悼の意を表してストライキを実行してほしい」
29日夕方、アル・サーラで数人が入植者に攻撃され負傷したという報告があった。
パレスチナ赤新月社は、同社の救急隊員がイスラエル軍に銃撃され、隊員1人が肩を撃たれたと報告した。その隊員はアル・アハリ病院に移送された。
ラモン出身のファラ・イサム・カフラさんは29日夕方、ラマッラー東部で襲撃された後、入院した。多数の入植者がラマッラーの近くのエリコ通りに集まり、パレスチナ人の車に石を投げたという。ナブルス南部のハワラ町の外れでも同じように車が損傷を受けた。
同種の事件は他にも相次いでいる。ラマッラー西部の村ラス・カルカルとデリ・アンマールの近くでパレスチナ人の車が標的にされた。ラマッラー北西部の入植地ベイトエルとハラミシュの近くには、入植者の集団が集まった。