
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:この7年間、親イラン武装勢力フーシ派と戦ってきたイエメン軍の幹部が8日、中心都市マアリブで暗殺された。
一方、地元人権団体は、フーシ派がマアリブに弾道ミサイルを発射したと非難した。
地元治安当局者とメディア報道によると、身元不明の男たちがマアリブ市の郊外で、イエメン国防相の顧問を務めるモハメド・アル・ジャラディ准将と護衛兵を殺害した。
アル・ジャラディ氏は以前、マアリブで陸軍旅団の司令官を務めていた。
同氏は同市でフーシ派との戦闘時に部隊を率いていた。
アル・ジャラディ氏はマアリブの外での戦闘で、かろうじて死を免れた。
同氏は前にも命を狙われたことがあったが生き延びていた。
この殺人事件の犯行声明は出されていないが、マアリブにいるフーシ派のスリーパーセルがこの事件の背後にいるとの見方が強い。
一方、イエメンの人権団体や活動家、政府関係者は、フーシ派が7日夜、マアリブにミサイル攻撃を行ったと非難した。
この攻撃で4人が死亡、5人が負傷した。
フーシ派が発射した2発の弾道ミサイルは、マアリブにある陸軍の弾薬庫に着弾し、大爆発を引き起こした。
フーシ派は人口の密集した国内避難民キャンプにもロケット弾を発射したと、地元軍当局者はアラブニュースに語った。
ミサイルは仮設住宅に着弾し、4人が即死した。他の数人の市民はマアリブの病院に緊急搬送された。
ソーシャルメディアに投稿された画像には、マアリブの病院のベッドに横たわる子供の無残な姿や、近くで治療を受ける重傷者の姿が写っていた。
「最初のミサイルは弾薬庫の近くに着弾した。
別のミサイルは、備蓄されたカチューシャロケットに命中し、ロケットは空中に吹き飛んだ」と匿名の地元当局者は話した。
人権団体「ライツ・レーダー」はこの攻撃を非難した。
同団体はフーシ派に対し、民間人を標的にするのをやめるよう求めた。
そして国際社会に対し、イエメンの民間人への残虐行為をやめさせる努力をするよう求めた。
「ライツ・レーダーは国際社会に対し、民間人の生存権や安定した生活を送る権利を侵害する攻撃を終わらせるために重大な役割を果たすよう求める」と同団体はツイートし、避難民を保護する措置を直ちに講じるよう呼び掛けた。
「イエメンの権利と自由のためのネットワーク」は、フーシ派が和平努力を妨害し、戦時中に民間人を保護する国際条約を破っていると非難した。
同団体はまた、外国の調停者に対し、フーシ派に圧力を掛けて民間人を標的にするのをやめさせるよう求めた。
「フーシ派は、イエメン人に対する凶悪犯罪を続けることを正当化する口実として国際社会の沈黙を利用し、和平を実現し内戦を終わらせるための努力を台無しにしている」と同団体は主張した。
フーシ派は、マアリブに向けてミサイルを発射していないと発表し、弾薬庫を爆破したとして敵対勢力を非難した。
フーシ派が支配しているサバ通信が報じた。
昨年の初めにフーシ派が、イエメン軍やアラブ連合軍のいくつかの部隊の拠点であるマアリブを占領するために軍事行動を開始して以来、エネルギーが豊富なマアリブとその周辺では数百人の市民や戦闘員が殺されている。
フーシ派によるマアリブへの猛攻撃の、同市を占拠するという目的はほとんど失敗しているが、停戦中は攻撃が停止していた
停戦は国連が仲介し、4月2日に発効した。