
テルアビブ:イスラエル軍が、占領地ヨルダン川西岸地区を急襲しているときに19歳のパレスチナ人女性を射殺した。パレスチナ保健省が14日、発表した。
兵士らは、自分たちに向かって加速してきた車に発砲した、とイスラエル軍は発表した。
その前に兵士らはその車に停止するよう合図したという。
この事件は調査中だ、と同軍は補足した。
パレスチナ保健省は、その女性がサヌア・アル・タルさん(19)であることを確認した。
この事件はベイトゥニア市で発生した。
同市で兵士らは、逮捕を目的とした急襲作戦を実行していた、とイスラエル軍は発表した。
イスラエル兵はパレスチナ人に対し、責任を問われることなく過剰な暴力を行使している、とパレスチナや人権団体は非難している。
イスラエル軍は、複雑で生命を脅かすシナリオに取り組んでいると主張している。
別の事件では、テルアビブの北にあるラアナナ市で兵士がイスラエル人男性を、攻撃されると思い銃撃した。
イスラエル警察が発表した。
この男性は後で死亡が確認された、とイスラエルメディアは報じた。
イスラエルとパレスチナの緊張はここ数カ月高まっている。
イスラエル人が襲われる事件が相次ぎ、19人が死亡した今春以降、イスラエル軍は毎晩、ヨルダン川西岸地区で急襲を行っている。
ヨルダン川西岸地区と東エルサレムでは今年、イスラエル人とパレスチナ人の衝突で130人以上のパレスチナ人が死亡している。
2006年以降では、2022年は最も死者が多い年になっている。
イスラエル軍は、殺されたパレスチナ人の多くは過激派だと主張している。
しかし、急襲に抗議して投石した若者や、衝突に関与していない人たちも殺されている。
イスラエル軍による急襲によって、パレスチナ人による一連の銃撃攻撃が起こり、ここ数週間で新たに、少なくとも4人のイスラエル人が死亡した。
急襲の目的は、過激派組織を解体し、将来の攻撃を阻止することだ、とイスラエルは主張している。
イスラエルは、自分たちが望む国の一部にしたい領土を55年にわたって占領しており、急襲の目的は、この終わりなき占領を強固なものにすることだ、とパレスチナは主張している。
イスラエルは1967年の中東戦争で、ガザ地区、東エルサレムとともにヨルダン川西岸地区を占領した。
パレスチナは、将来の独立したパレスチナ国家の領土にするために、この3つの領土の全てを求めている。
AP