
アラブニュース
ロンドン:モロッコはイタリアおよび米国と共に、イタリアの首都ローマで11月9日から11日までの3日間にわたって地中海トライデント机上演習を実施した。
在モロッコ米大使館は声明の中で、この演習は「港や犯罪現場における放射性物質・核物質の検知、およびそれに続く核科学捜査の連携、それらに関連した地域の協力」の強化を目的として行われたと述べた。
国連テロ対策事務所、国連薬物犯罪事務所、EUも演習に参加した。
「今回の演習は、『核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約』を含む放射性・核テロ行為に対する国際的な法的枠組みの適用性への参加者の理解を促進した」
「また、様々な国際協力メカニズムの限界と長所に関する議論を促し、約20の参加国および関連政府機関の専門家間の対話を促進した」
「国境管理、税関、規制当局、警察、検察、核科学捜査専門家などが参加した」
ここ最近、2月のロシアによるウクライナ侵攻を受け、またイランの核開発の今後をめぐる交渉が続く中、地域における核兵器・放射性兵器の使用に対する恐れが高まっている。
一方、同様の兵器がテロ組織によって獲得あるいは開発される可能性は、世界平和にとって長年の脅威である。
米大使館は声明の中で次のように述べた。「放射性・核テロの予防・検知・阻止はどの国にとっても最重要課題である。今回のような演習は、様々な分野や国から専門家が集まって経験・情報を共有し、関係を構築し、国の法的枠組みの導入を促すことに貢献する」
「また、テロリストやその他の非国家主体が大量破壊兵器のための材料・専門知識・設備を獲得するのを拒否・阻止する各国の能力の向上を可能にする」
声明は、米国がイタリアとモロッコを「対テロ協力における重要なパートナー」と見なしていること、また両国が米国およびニジェールと共に「ダーイシュ打倒グローバル連合のアフリカ・フォーカス・グループ」(アフリカにおけるダーイシュの活動に対抗する国々の集合体)の構成国としてたゆみなく努力してきたことを付け加えた。