エルサレム:イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は11月20日日曜日、極右の連立パートナー候補が国防相としての閣僚就任を要求したため、迅速な政権樹立に向けた取り組みを挫折させた。
11月1日の選挙で右派が圧勝し、4年近く続いた政治的行き詰まりを終わらせたことで、ネタニヤフ首相の保守派リクード党では、同じような宗教・民族主義政党との迅速な提携が期待されることとなった。
しかし、リクード党と強力な宗教シオニズム党との間には亀裂が生じ、強硬な入植者の指導者たちはパレスチナ国家樹立に反対し、占領下のヨルダン川西岸地区の併合を望んでいる―この見解は歴代のアメリカ政権に真っ向から対立している。
宗教シオニズムの議員たちは、ヨルダン川西岸地区の半分以上がイスラエルの完全軍事支配下にあり、パレスチナ人が将来の国家樹立を望んでいる地区の政策に影響をもたらすため、党首のベザレル・スモトリッチ氏が国防相になるよう要求している。リクード党は、この重要なポストを確保したいと考えている。
「スモトリッチ氏の件では、まだ誤解と意見の相違があった。私はこれがすぐに解決されることを望む」とリクード党議員のミキ・ゾハル氏はイスラエル公共放送協会(KAN)のラジオで語り、防衛はリクード党にとって「最も重要な大臣職」であると付け加えた。
宗教シオニズムのオリート・ストロック議員は、同党は財務大臣職も引き受けるが、ヨルダン川西岸の入植地開発に「真の影響力」を行使できないような職務は引き受けたくない、と述べた。
「彼(ネタニヤフ首相)は私たちをパートナーとしてではなく、お荷物として扱っている」とストロック氏はKANに語った。
選挙前に、リクード党が防衛、財政、外交の3つの大臣職を確保すると言っていたネタニヤフ首相にとっては、財務大臣職ですら問題が生じるだろう。
多くの国は入植地を違法とみなしており、イスラエルはこれに反論している。また、パレスチナ人は入植地の拡大が自分たちの生きる国を奪うと述べている。
宗教シオニズムがどの大臣職に就くにせよ、次期政権はイスラエルの歴史上最も右寄りの政権となり、ネタニヤフ首相は連立政権と欧米の同盟国の間で外交的バランスを取ることを余儀なくされるであろう。
ロイター