• 政府のアナリストはアラブニュースに対し、中国はイランがフーシ派への支援をやめるよう説得できると指摘した

サイード・アル・バタティ

リヤド：イエメンの専門家や政府関係者は中国に対し、和平交渉への協力や経済的・人道的援助の拡大を通してイエメンの内戦終結に向けたさらなる努力を行うよう求めている。

イエメン情報省次官で政治アナリストのナジーブ・ガラブ氏はアラブニュースに対し、「イエメンは中国の助力を必要としている」と語った。

「イエメンでの和平実現は中国の利益にもなる。イエメンの港が再活性化することで中国の一帯一路構想の助けとなり、イエメンが中国のビジネスに開かれるからだ」

同氏がコメントしていた頃、イエメン大統領指導評議会のラシャド・アル・アリミ議長は9日のアラブ・中国サミットに出席するためにリヤドに向かっていた。

ガラブ氏は、中国はイランに対しイエメンを含む中東各地の代理民兵組織への武器・資金提供をやめるよう圧力をかけることができると指摘した。「中国はイランに対し、これらの組織、特にイエメンのフーシ派への支援をやめるよう説得することができる」

ハンス・グルンドベルグ国連イエメン担当特使による戦争終結に向けた努力は、フーシ派が10月に期限切れとなった停戦の延長を拒否し、政府掌握地域の石油インフラを攻撃すると脅迫したために行き詰まっている。

フーシ派は、自分たちの支配地域の公務員に政府が給与を支払わない限り停戦延長に同意しないとしている。

アル・アリミ議長は、和平を阻止しようとするフーシ派の努力についての最新動向を習近平国家主席に伝え、内戦終結とイエメン復興援助のための中国の助力を要請するものと見られる。

中国はイエメンの各戦争当事者に対し10年近く中立の立場を取っているが、内戦を終結させるための国際的な和平の取り組みは支持してきた。

中国は通常は国連主導の戦争終結努力を支持し、イランの支援を受けたフーシ派と国際的に承認されたイエメン政府に対し和平実現を求めている。

2011年には、中国は湾岸協力理事会（GCC）の仲介による和平イニシアティブを支持した。このイニシアティブは、イエメンのアリー・アブドッラー・サーレハ元大統領がアラブの春に触発された大規模デモを受けて退陣したことにつながった。

2015年には、中国は国連安全保障理事会の決議2216号に賛成票を投じた。この決議はフーシ派による占拠を非難し、フーシ派の指導者らとアハメド・サーレハ氏（サーレハ元大統領の息子）に対する罰則を軽減したものだ。

しかし、イギリスの王立統合軍事研究所の准研究員であるサミュエル・ラマニ氏はアラブニュースに対し、中国はイランを含む地域の有力国とのつながりを維持するために、イエメン内戦に対して実利的かつ公平なアプローチを取ってきたと指摘した。

同氏は次のように述べた。「中国はサウジアラビア、UAE、イランとの良好な関係のバランスを取りたいと思っており、イエメン内戦から距離を置くことを地域の有力国全てとの良好な関係を維持するための最も効果的な手段だと見ているようだ」

「中国は中東の紛争解決に対して非常に選択的に関与しており、イスラエル・パレスチナ和平促進において果たしたようなもう少し積極的な役割をイエメンの舞台に持ち込むとは考えにくい」

また、中国の役割は当面、人道援助や経済投資など、特定の集団への支持を示さないような分野に限られるだろうと付け加えた。