
ラマッラー:イスラエル軍が12日朝、占領地ヨルダン川西岸地区での軍事作戦中に10代の少女を殺害した。パレスチナの病院が発表した。
北部ジェニンにあるカリル・スレイマン公立病院は、ジャナ・ザカランさん(16)が頭部に銃弾を受け、死亡が確認されたと発表した。
パレスチナの公式通信社は、イスラエル軍がジェニンから退いた後、ザカランさんが自宅の屋根の上で死亡しているのが発見されたと報じた。
イスラエル軍は「その10代の若者が死亡したことは知っている。現在調査が行われている」と発表した。
イスラエル軍は「イスラエル兵がジェニンに入り、イスラエル人を襲撃した容疑で指名手配中のパレスチナ人3人を逮捕した」と補足した。イスラエル兵と容疑者が衝突し、激しい銃撃戦が繰り広げられたという。
今年、ヨルダン川西岸地区と東エルサレムでのイスラエル人とパレスチナ人の戦闘で、約150人のパレスチナ人が殺されている。今年は、2006年以降では最も多くの死者が出た年になった。
イスラエル軍は、殺されたパレスチナ人の多くは過激派だと主張している。しかし、イスラエル軍の侵入に抗議して投石した若者や、衝突に関与していない人たちも殺されている。
イスラエルはヨルダン川西岸地区全域で連日、逮捕を目的とした急襲作戦を実行している。今年の春にパレスチナ人がイスラエル人を襲撃する事件が相次ぎ、19人が死亡したことを受けて、その作戦は行われている。
イスラエル軍は、急襲作戦の目的は過激派組織を解体し、将来の攻撃を阻止することだと主張しているが、パレスチナは、56年続くイスラエルによる終わりのない占領が急襲によって強固なものになっていると主張している。
イスラエルの統計によると、今年、イスラエルと占領地ヨルダン川西岸地区で、少なくとも31人がアラブ人に襲撃され死亡している。
AP